新契約にお互い関心を示すWRベッカムとラムズ
2022年03月04日(金) 12:48ワイドレシーバー(WR)オデル・ベッカムがフィールドに戻るにはまたも長い道をたどらなければならないが、今回は荷物をまとめる必要はないかもしれない。
選手とチームの双方が2022年もベッカムがロサンゼルス・ラムズにとどまる契約を結ぶことに関心を持っていると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地3日(木)に伝えている。ベッカムは現在、ACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)の手術からの回復中であり、11月のフィールド復帰が目安とされているとラポポートは報じた。
サラリーをいくらか犠牲にして第56回スーパーボウル後もチームにとどまる意向はあるかと2月に問われた際、ベッカムは『NFL.com』に「もちろん」と返答し、ロサンゼルスは“ホーム”だと感じていると話していた。その2日後、ベッカムはスーパーボウルの序盤に重要な2つのパスをキャッチ。最初の1回はこの試合最初のタッチダウンだった。その後、試合中にACLを断裂したベッカムは、大舞台を離脱して長いリハビリの旅に乗り出している。
クリーブランド・ブラウンズで不毛の2年半を過ごしたベッカムが、自らの評判を立て直した。終盤にやってきて果たした貢献によって、ベッカムはラムズ攻撃陣にとって重要な存在になっている。2021年にクリーブランドでターゲットの半分をキャッチし、得点のなかったベッカムは、ラムズに移ってからレギュラーシーズンにターゲット48回中キャッチ27回、305ヤード、タッチダウン5回をマーク。ポストシーズンにはキャッチ21回で288ヤード、タッチダウン2回という活躍を見せた。
膝の負傷に見舞われるまで、ベッカムはフリーエージェンシーで高額のオファーを受けると見られていた。フルシーズンを戦えない見込みとなった今、ラムズはチームにとって財政的に優しい契約に取り組んでいくことになりそうだ。ベッカム側も復帰に強い関心を持っていることから、両陣営にとって容易な決断になると考えられる。
ベッカムがスーパーボウルを途中退場したことで、クーパー・カップの反対側に位置する優秀な選手の必要性があらわになった。ロバート・ウッズが戻ってきて、ヴァン・ジェファーソン復帰の望みも高いものの、ベッカムを維持できれば、たとえレギュラーシーズンのラスト2カ月しかプレーできなかったとしても、タイトルを追い求める上で選択肢が増えることになる。結局、ラムズにとって何よりも重要なのはプレーオフなのだ。
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