NFLとNFLPAが共同で作成したCOVID-19プロトコルの停止に合意
2022年03月04日(金) 13:20NFLとNFL選手会(NFLPA)は共同で作成した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)プロトコルをただちに停止することで合意した。
リーグは現地3日(木)に覚書で、約2年間の制限を経て通常のオペレーションが行われるようになると伝えている。この覚書は『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが入手した。
州や地域の法律で定められている場合を除き、マスク、追跡デバイス、サーベイランス検査、人数制限などの要件がなくなるため、今回の発表は長く待ち望まれていた。覚書にはこう記されている。
「COVID-19の流行状況と深刻度に関する現在の好ましい傾向や、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)からの発展的な指導、州法の変更、それぞれの専門家の助言に基づき、NFLとNFLPAは共同COVID-19プロトコルのすべての側面を停止することで同意した。パンデミックのときと同様、これからも選手、コーチ、スタッフの健康と安全を最優先していく」
一方、この覚書では、チームは「州法や地域の法律を遵守しなければならず、スタッフや選手を守るための合理的な措置を任意で継続していく」と強調されている。
解除されるプロトコルのうち、特筆すべきものは以下の通りだ。
・ワクチン接種の有無にかかわらず、選手やスタッフに対するサーベイランス検査は義務ではなくなった。しかし、チームは、症状を訴える人のために「クラブ施設内に少なくとも10台分の“Mesa docks(メサドックス)”(ウイルス検査装置)を収容できるスペースを確保することが期待される」ことになる。
・選手やスタッフが『Kinexon(キネクソン)』の接触追跡デバイスを着用する義務はなくなった。
・ワクチン接種の有無にかかわらず、選手やスタッフがマスクやフェイスカバーを着用する必要はなくなった。これは州や地域の要件に従うものであり、クラブは“それを選択すれば”マスク着用を義務づけることができる。
覚書によると、今後は「一人ひとりがクラブ施設に入る前に、日常的に自分の症状を観察し続ける必要がある」という。
COVID-19の症状が出た場合、クラブの医療スタッフに報告するよう指示されており、クラブ施設に戻るには検査で陰性になることが必要だ。陽性反応が出た選手――またはスタッフ――は陽性反応が出てから5日間、隔離される。
COVID-19プロトコルの下で試合が延期されたり、選手やコーチが試合に参加できなくなったりするなど、2020年シーズンと2021年シーズンの日常業務は大きく変化した。それらを経て、木曜日の覚書は待望されていた展開をもたらしている。とはいえ、ペリセロが指摘しているように、過去2シーズンでは554試合すべてが実施され、スーパーボウルは2回とも予定通り開催された。
未来の選手を探すためにNFL界が2022年NFLスカウティングコンバインに押し寄せている中、木曜日の発表は2020年シーズンやCOVID-19のパンデミック以前の状況に戻る兆しになったと言えよう。
【RA】