ベアーズがLBカリル・マックをチャージャーズにトレード、見返りは複数のドラフト指名権
2022年03月11日(金) 08:39ラインバッカー(LB)カリル・マックにその輝かしいキャリアで2度目の動きが訪れている。
シカゴ・ベアーズがスターエッジラッシャーであるマックをロサンゼルス・チャージャーズにトレードすることに合意したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えた。引き換えになるのは2022年ドラフトの2巡目指名権、および2023年の6巡目指名権だという。
今回の取引の一部として、チャージャーズはマックの残るサラリーである3年6,390万ドのすべてを引き受けることになるとラポポートはつけ加えた。昨シーズンを除くすべてのシーズンでトップクラスのプレーを見せてきた選手に対するものとしては、比較的少ない額と言える。マックは2021年シーズンに足を負傷し、シーズン終了となっていた。
このサラリースケジュールは、クオーターバック(QB)ジャスティン・ハーバートのタイミングとも一致する。ハーバートは2022年にルーキー契約の3年目を迎え、チャージャーズが5年目オプションを有効にすることが可能になる。とは言え、その前にチャージャーズが長期契約を結ぶ可能性が高いと考えられる。
単純に言うと、ハーバートがルーキー契約でハイレベルなプレーを続けているおかげで、チャージャーズは今回の取引に踏み切ることができた形だ。
オールプロに4度(ファーストチームが3度、セカンドチームが1度)選ばれてきたマックは、オークランド・レイダース(現ラスベガス・レイダース)時代にホームと呼んでいた西へと向かう。レイダースは2018年に大型トレードでマックをシカゴに送り出していた。オークランドのあるカリフォルニア北部に戻る代わりに、マックはカリフォルニア南部を目指し、2021年にタイトルに挑める力量を見せながらもあと一歩でプレーオフを逃したチャージャーズに合流する。チャージャーズはエッジラッシャーを強く必要としており、マックのトレードによってその答えを出した。今後、マックにはカンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ、レイダースのデレック・カー、そして間もなくデンバー・ブロンコスの一員となるラッセル・ウィルソンという3人のスターパサーを狩るというタスクが課される。
一方、ベアーズは新ジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ペースの下でベアーズの未来を形成していくのに非常に重要になると見られるドラフトに向けて、必要としていた資本を手にしている。
ベアーズにおけるマック時代の終わりは、落胆のうちにやってきた。ベアーズはマックがやってきた最初のシーズンにNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区タイトルを獲得したものの、マックの在籍中にポストシーズンでワイルドカードラウンドより先に進むことはなかった。それでも、マックのトレードには敢行する価値があった。マックはベアーズでの4シーズンでサック36回を記録し、プロボウルに3度、オールプロに2度選ばれたのに加え、2018年の年間最優秀守備選手賞の投票では次点に入っている。
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