ベアーズがRBコーエンとDTゴールドマンを放出
2022年03月12日(土) 16:14シカゴ・ベアーズは現地11日(金)に2名の選手を放出することで、早急に過去を乗り越えようとしている。
膝のケガにより2021年シーズンを棒に振ったランニングバック(RB)タリク・コーエンはそれが原因で仕事まで失ってしまった。ベアーズはコーエンに放出することを通達したと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが金曜日に伝えている。
これまでに複数の選手をカットしているベアーズは、それに加えてディフェンシブタックル(DT)エディ・ゴールドマンも放出したとラポポートはつけ加えた。
また、チームはテネシー・タイタンズからウェイバーにかけられたRBダリントン・エバンスを獲得したとも発表している。
元ジェネラルマネジャー(GM)であるライアン・ペースはゴールドマンのことを気に入っており、彼にドラフト2巡目指名権を費やしただけではなく、最終的に4年4,200万ドル(約49億3,000万円)の契約延長を認めていた。ベアーズで過ごした6シーズンの間、1シーズンを除くすべてのシーズンで14試合以上に出場したゴールドマンは、通算でサック13回、タックルフォーロス18回、タックル175回をマークしている。
『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、ゴールドマンを放出することでベアーズのキャップスペースには600万ドル(約7億円)の余裕が生まれるという。
一方、コーエンは2020年シーズンにACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したことで直近のシーズンで欠場を余儀なくされていた。2020年シーズンはわずか3試合に出場した後にシーズン終了。2021年シーズンにはいずれかの時点で復帰すると思われていたが、シーズン開幕から閉幕までずっとPUP(故障者)リストに載せられたままだった。コーエンのケガはいまだに完全には治っていない。
過去2シーズンで3試合にしか出場していないことや、予定が大幅に遅れている先の読めないタイムテーブルは、ベアーズがコーエンと袂を分かつ決断をするのに十分な理由になったと言えよう。健康であれば、ダイナミックなプレーメーカーとして活躍できるコーエンは、オフェンスでもリターナーとして出場するスペシャルチームでも、適切な状況でゲームを破壊できる可能性を秘めている。2018年には1,100以上のスクリメージヤード、8回のタッチダウンを記録したほか、パントリターンヤードでリーグトップを記録しており、オールプロのファーストチームとプロボウルに選出された。
しかし、回復に時間がかかっていることを考えると、コーエンが試合に影響を与える特別な能力を再び発揮できるのかどうかは疑わしいところだ。
コーエンの次なるステップは健康を取り戻すこと――健康診断に余裕で合格するくらいに完全に健康になること――であり、違いを生み出すスキルと爆発力を持っていることを多才なプレーメーカーを必要としているチームに示す適切な機会を見つけるのはそれからになるだろう。
新GMライアン・ポールズは自分の思い通りのロースターを構成するのに少しも時間を無駄にしていない。ペースが選んだ数名の選手と決別し、ラインバッカー(LB)カリル・マックをトレードしたことは、まだ始まりに過ぎないだろう。
【RA】