テキサンズQBワトソンの性的不品行について大陪審は不起訴の判断
2022年03月12日(土) 18:21テキサス州ハリス郡の大陪審は、マッサージセラピーのセッション中に性的不品行を働いたとして訴えられたヒューストン・テキサンズのクオーターバック(QB)デショーン・ワトソンについて、起訴するための十分な証拠を見つけられなかった。
「ハリス郡大陪審の前にすべての証拠が提示され、全証人から聴取の機会が設けられた結果、大陪審員はデショーン・ワトソンを不起訴としました」と現地11日(金)、ハリス郡地方検察局スポークスマンのデイン・シラーは声明の中で述べた。「大陪審の手続きは法によって秘匿されるため、彼らの審理に関連する情報が明らかになることはありません」
26歳のワトソンはこの他に22件の民事訴訟にも直面している。金曜日のヒアリングは、ワトソンのわいせつ行為について最初の2件の訴訟が起こされてから1年弱を経て開かれた。
「これは間違いなく、とてもエモーショナルな瞬間だ」とワトソンは金曜日に『The Houston Chronicle(ザ・ヒューストン・クロニクル)』に語った。「両サイドの調査とヒアリングに関わった全員に感謝したい。俺の焦点とチームの望みは、公正な場で自分たちの側から見た話を伝え、今日のような結論を出してもらうことだった」
ワトソンはさらにこう述べた。「これからも俺の名誉を取り戻し、コミュニティーの中に出ていけるように戦い続ける。フィールド外では法律サイドについて対処を続け、必要な措置を取っていくことになるけど、同時にフィールドに戻るための準備もしなければいけない」
金曜日にワトソンは民事訴訟の宣誓証言のために現れたが、自己負罪拒否特権を行使して訴えに関する質問には答えなかったと『The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)』は報じている。ワトソンの弁護人であるラスティ・ハーディンは以前、刑事の方が片付くまでは、ワトソンが宣誓証言で質問に答えることはないと述べていた。
訴えによると、ワトソンはマッサージセッション中に自身の性器を露出させ、それで女性たちに触れたり、彼女たちの意志に反してキスをしたりしたという。
「大陪審が綿密な調査を行い、われわれと同じ結論に至ったことに大変満足している。デショーン・ワトソンはいかなる犯罪も犯しておらず、すべての罪に対して潔白である」とハーディーは声明で述べた。「捜査が完了した今、われわれは民事事件の宣誓証言について前向きに対処するつもりだ。それらについて全力をもって活発に抗弁していく」
ハーディンは以前、マッサージセッション中に“いくらかの性的行為”が発生したことはあったと述べたものの、ワトソンが“相手側と双方が望まない行為”に及んだことは一切ないと主張していた。
NFLは2021年3月に申し立てについての調査を開始しており、ヒューストン警察はワトソンへの告訴状が提出されたことを受けて、昨年4月に捜査を始めたと発表していた。また、FBIも調査に乗り出していたことが分かっている。
NFLのスポークスパーソンは金曜日に次のような声明を発表した。
「この件について、われわれは進展を注意深く見守ってきており、それは今も個人行動ポリシーの調査対象となっています」
ワトソンは問題発覚前にテキサンズにトレードを要求し、2021年のNFLシーズンでは全17試合でインアクティブだった。
シーズンを通してさまざまな予想がなされ、マイアミ・ドルフィンズやカロライナ・パンサーズが行き先候補として挙がっていた。しかし、2021年11月の期限までにトレードは成立せず、ドルフィンズのジェネラルマネジャー(GM)クリス・グリアは2022年のNFLスカウティングコンバインで、彼のマイアミ入りの“ドアは閉ざされた”と発言した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは今週、ワトソンの法的問題の結果次第で、トレード先としてパンサーズとタンパベイ・バッカニアーズが考えられると述べている。
1月にヒューストンのニック・カセリオGMはワトソンが再びチームでプレーする可能性は低いだろうと述べていた。
テキサンズは2017年のNFLドラフトで1巡目にワトソンを指名。これまでのキャリアで彼はプロボウルに3度選ばれ、2020年シーズンにはリーグ最多のパスヤード(4,823ヤード)を記録した。
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