ブレイディは引退せず、史上最高のQBの現役続行に興奮するバッカニアーズ
2022年03月14日(月) 11:09クオーターバック(QB)トム・ブレイディの引退は40日で終わった。ブレイディが“タンパで”23シーズン目をプレーすべく、戦いの現場に戻ることを現地13日(日)に明かしている。
引退生活はリーグのトランザクションワイヤ上では一度も正式なものとはならなかった。ブレイディは2022年もタンパベイ・バッカニアーズとの契約下にあるものの、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロによれば“およそ1,040万ドルの、実際の数字は後から調整される”契約だという。ペリセロはさらに、バッカニアーズが2021年シーズン前に行ったことを再度実行し、NFLのトップQBとしての支払いを受けることになると見られるブレイディの契約に1年を追加することに意義はあると述べている。
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— NFL Research (@NFLResearch) March 13, 2022
「トム・ブレイディの40」
「40日間引退
2年連続タッチダウンパス40回以上(達成したQBはNFL史上2人目)
40歳になってからタッチダウンパス168回(NFL史上最多)」
「この2カ月、自分の場所は今もフィールドであって、スタンドじゃないと実感した。その時はいつかくる。でも、今じゃない。チームメイトを愛しているし、支えてくれる家族を愛している。すべて彼らのおかげ。僕はタンパで自分の23シーズン目に戻ってくる。終わっていない仕事があるんだ。やってやろうぜ」
バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)であるブルース・エリアンスはNFLネットワークのイアン・ラポポートへのメッセージに「大興奮」とつづっている。
さらにエリアンスHCは声明の中で「トム・ブレイディは私がこれまで一緒にやってきた誰よりもフットボールをプレーすることを愛している」と述べた。
「トムが言うように、彼の今の居場所はフットボールフィールドだ。彼は今もチャンピオンシップ級のプレーを続けており、昨シーズンはリーグの誰よりも良い成績を残した。彼がプレーを続行し、もう一度チャンピオンシップで勝つことに取り組むと決断したことに、われわれは熱狂している」
ブレイディのカムバックによって、タイトエンド(TE)ロブ・グロンコウスキーやランニングバック(RB)レナード・フォーネットといった、チームに戻ってくるか分かっていない他の選手たちの動向にも良い影響があるかもしれない。
バッカニアーズのジェネラルマネジャー(GM)であるジェイソン・リヒトは「トムが今季に戻ってくると決断したことに、われわれは興奮している」と声明で述べた。
「われわれは以前、彼が引退を考えなおすのであれば、すべての選択肢を彼のためにオープンにしておくと言っていた。そして今日の発表は最近のわれわれが準備を進めてきたものでもある。ブルースと私は最近、トムと共に多くの話し合いを持ち、われわれは彼がカムバックを希望する現実的な可能性があると信じるに至った。トムは史上最高のクオーターバックであり、今もトップクラスのプレーをしている。この決断が下された今、オフシーズンのプランを続け、もう一度チャンピオンシップに挑戦するためにこのロースターをリロードしていく」
ブレイディのNFLキャリアは史上最高のものだと評されており、G.O.A.T.のニックネームをつけられるに至っている。数々の記録を保有するブレイディはスーパーボウル優勝7回(ニューイングランド・ペイトリオッツで6回、バッカニアーズで1回)を果たしており、パスヤード(8万4,520ヤード)とタッチダウン数(624回)でNFL歴代トップ記録をマークして2021年シーズンを終えた。
44歳のブレイディは2021年に5,316パスヤードとタッチダウンパス43回でリーグトップに君臨し――この記録はフランチャイズレコードでもある――、パッシングのタイトルを獲得したリーグ最年長の選手となった。2022年シーズンの戦いに臨むブレイディは、8月3日(水)に45歳になる。
ブレイディとバッカニアーズがタッグを組んだ初年度はスーパーボウル制覇という最高の結末を迎えた。2年目も活気に満ちた1年であり、最終的にロンバルディトロフィーを手にしたロサンゼルス・ラムズにディビジョナルラウンドで惜敗している。その敗戦から2週間足らずで、ブレイディは引退を表明していた。そこからさらに時間が過ぎ、ブレイディは考えを変えたようだ。
G.O.A.T.が2022年に戻ってくる。
“終わっていない仕事がある”と彼は語った。
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