ニュース

ジャガーズに素早い動き、Gブランドン・シャーフ、WRクリスチャン・カーク、TEエバン・エングラムらとの契約に合意

2022年03月15日(火) 15:01


ワシントン・フットボール・チームのブランドン・シャーフ【NFL】

ジャクソンビル・ジャガーズには費やすことのできる資金があり、トップ争いに戻るまでの道は長い。チームは時間を無駄にすることなく、前者を使って後者の歩みを促進しようとしている。

フリーエージェントになる選手たちとの交渉期間がスタートした初日に、ジャガーズが一連の合意を取り付けている。その筆頭が2020年にオールプロのファーストチームに指名されたガード(G)ブランドン・シャーフで、ワシントン・コマンダースを離れてジャクソンビルに移る契約に合意。契約内容は明らかになっていない。

シャーフは強く必要とされていたオフェンシブライン(OL)を補強する存在としてチームに合流する。ジャガーズOLは新人クオーターバック(QB)トレバー・ローレンスに32回のサックを浴びさせていた。ケガのない状態のとき、シャーフは最高クラスのガードであることを証明しており、ローレンスが元全体1位指名選手にふさわしい活躍をするために必要なのはまさにそういった力だ。

シャーフに続き、ワイドレシーバー(WR)のクリスチャン・カークとゼイ・ジョーンズ、ラインバッカー(LB)のフォイ・オロウクン、ディフェンシブタックル(DE)フォーリー・ファツカシー、タイトエンド(TE)エバン・エングラムらがジャガーズに向かっている。

カークは2021年の大部分でD.J.チャークがいないためにジャガーズに欠けていた、ビッグプレーを可能にするスピードをチームにもたらすはずだ。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロはカークの契約が4年7,200万ドル、最大8,400万ドルにおよぶと報道。2,000万ドルのサインボーナスが含まれ、3,700万ドルが完全に保証されるほか、最初の2年の報酬が3,900万円、インセンティブが1,200万ドルとなっているとのことだ。

前述の2人ほど名前が知られていないことから、オロウクンとの契約はそれほど目立たないかもしれない。オロウクンは過去2シーズンにアトランタ・ファルコンズで活躍を見せていたディフェンダーであり、それにふさわしい年平均1,500万ドルの3年契約をジャガーズと結んでいる。

それは2018年ドラフトの6巡目で指名された守備選手に対する報酬としては高額と言える。オロウクンの2021年の報酬は200万ドルを少し越える額だった。キャップ状況が厳しいファルコンズはオロウクンをとどめることができなかった。ジャクソンビルはその機を逃さず、有望な選手を守備陣に加入させている。

かつてニューヨーク・ジェッツからドラフト6巡目で指名されたファッカシーは、生産性の高いインテリアディフェンシブラインマンとして過去2シーズンのそれぞれでタックル42回以上を記録した。

エングラムについてはおよそ900万ドルの1年契約を結ぶとラポポートとNFLネットワークのマイク・ガラフォロが伝えている。ニューヨーク・ジャイアンツが以前にドラフト1巡目で選択したエングラムは2020年にプロボウルに選出されたものの、エングラムがキャッチ63回で654ヤード、タッチダウン1回のみにとどまっていたことを考えれば、これは奇妙な選択だった。全体的に、エングラムのニューヨーク時代は2つの事実によって要約される。輝くポテンシャルの片りんと、健康状態の問題だ。キャップに制限のあるジャイアンツはエングラムとの新契約に取り組むより、このタイトエンドを自由にする方を選んだ。

ラポポートの報じたところによれば、ポゼッションレシーバーであるジョーンズは3年最大3,000万ドルという大きな契約をものにしたという。26歳のジョーンズはNFLで6シーズン目、チームで3シーズン目にあたる年をラスベガス・レイダースで終えている。2021年にキャッチ47回で546ヤードをマークしたジョーンズは、ローレンスにとって頼れる存在になるだろう。

2021年のジャガーズはNFLでも最も才能の乏しいチームの一つだった。ローレンスの前を固めるはずのオフェンシブラインには穴が多く、チャークがいなくなったことでそのOLはさらに弱体化した。ジャガーズはアーバン・マイヤーHC(ヘッドコーチ)から第52回スーパーボウルの勝者であるダグ・ペダーソンHCに乗り換えており、迅速な動きに出たジェネラルマネジャー(GM)トレント・バールケは交渉期間開始から24時間でボールの両面において選手たちを追加している。その一方、先週には2年連続でフランチャイズタグを指定することでレフトタックル(LT)キャム・ロビンソンを維持していた。

バールケの前にはまだ仕事が山積みになっている。しかし、何としても実行する必要のあった補強なしではジャガーズが新シーズンの戦いに向かわないことを、すでにバールケは明らかにしている。

【A】