カーディナルス復帰のTEアーツ、最大の理由は「もう一度スーパーボウルで優勝するチャンス」
2022年03月16日(水) 14:25ベテランタイトエンド(TE)のザック・アーツは現地14日(月)にアリゾナ・カーディナルスとの再契約に合意し、フリーエージェント(FA)を試すチャンスを捨てた。
アーツはフリーエージェント市場が正式にオープンする数日前に、チームと3年3,165万ドル(約37億4,282万円)の契約に合意。3人の選手がフランチャイズタグをつけられていることもあり、タイトエンド市場はすでに枯渇しているため、アーツは必死になったチームを相手に入札合戦を起こさせることもできたはずだ。
だが、31歳のアーツはカーディナルスに戻ってタイトルを追いかけることだけが目標だと語った。
「俺がここに残りたいと思った理由は、もう一度スーパーボウルで優勝するチャンスがあるからだ」とアーツは『Arizona Republic(アリゾナ・リパブリック)』に話している。「それが俺にとっての最優先事項だ。毎日ここに来るのが好きだから、この組織に残る方法を見つけようとしていた。このチームの人たちやベテラン選手のことが大好きだ。将来が本当に楽しみだよ」
カーディナルスは2021年シーズンの途中にアーツをトレードで獲得した。このベテラン選手は11試合に出場してキャッチ56回で574ヤードとタッチダウン3回を記録している。
アーツの新契約の年平均1,055万ドル(約12億4,733万円)はフィラデルフィア・イーグルスとの最後の契約で稼いでいた850万ドル(約10億0,495万円)からは確実にアップしている。それでも、1,093万1,000ドル(約12億9,238万円)のフランチャイズタグより低く、TEのハンター・ヘンリーとジョンヌ・スミスが昨年のオープン市場でともにニューイングランド・ペイトリオッツから提示された1,250万ドル(14億7,808万円)よりも少ない。
カーディナルスの元ワイドレシーバー(WR)クリスチャン・カークがジャクソンビル・ジャガーズと4年7,200万ドル(約85億1,360万円)の契約を結ぶなど、マーケットでは高額の取引が行われている中、なぜ自分もマーケットに出ようとしなかったのかと記者たちはアーツに問い詰めた。
これに対してアーツは「良いものを見つけると他のものを探さなくなる」と答えている。「俺としてはここにいたかったんだ。彼らはシーズンが終わった瞬間から俺が優先されることを教えてくれた。フィールド上での活躍だけでなく、フィールド外での行動、ゲームへの取り組み方などを尊重してくれるチームにいることは、俺にとって測り知れないほど重要。そういうことに値段をつけることはできない。だから俺はここにいたかった。もちろん、他の選択肢もあったかもしれないけど、どれもこれより良いとは思えない」
交渉が解禁された初日にカーディナルスはカークやマイアミ・ドルフィンズと契約したランニングバック(RB)のチェイス・エドモンズを失っている。一方で、アーツとRBジェームズ・コナー、バックアップクオーターバック(QB)のコルト・マッコイとは再契約することができた。
2022年にアーツはワイドレシーバーのディアンドレ・ホプキンスやロンデール・ムーアと並んで、カーディナルスの主要パスキャッチャーの一人として重要な役割を果たすことになるだろう。
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