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QBメイフィールドがトレード要求も、応じるつもりはないブラウンズ

2022年03月18日(金) 09:37


クリーブランド・ブラウンズのベイカー・メイフィールド【AP Photo/Jeff Roberson】

隣の芝生に足を踏み入れたことが、一つのチーム内にいざこざを生み出している。

クリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドがトレードを要求していると『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが現地17日(木)に伝えた。一方、チームはメイフィールドの要求を尊重するつもりがないとNFLネットワークのマイク・ガラフォロが報じている。

メイフィールドの要求は、ブラウンズがヒューストン・テキサンズのQBデショーン・ワトソンを追求したことに起因している。ブラウンズ幹部はテキサスまで出向いてワトソンと面談を行い、ノートレード条項を放棄してブラウンズへの移籍に同意するよう説得するなど奔走していたが、結果としては実を結んでいない。ワトソンを求める姿勢――ニューオーリンズ・セインツやカロライナ・パンサーズ、アトランタ・ファルコンズも示していた――が明らかになるにつれて黙っていられなくなったメイフィールドは、火曜日にソーシャルメディアを通じてブラウンズファンに感情的なメッセージを発信。その中で、メイフィールドはこれまでのフランチャイズに対する貢献を人々に思い起こさせた一方で、自分を支えてきてくれた人々に感謝している。

今やブラウンズはワトソンの検討対象から外れたが、メイフィールドは快くチームと向き合う気分にはなっていない。今回のトレード要求はメイフィールドとフランチャイズの関係が後には引き返せない状態になっていることを示しているものの、チームが要請を受け入れない場合にメイフィールドがチームを離れる術はない。

メイフィールドは新人契約の5年目オプションにより、2022年まで契約下に置かれている。ブラウンズはメイフィールドと長期契約を結ぶための努力をしておらず、メイフィールドが2021年シーズンに見せたパフォーマンスも――いくつものケガを抱えながらプレーしていたとはいえ――2022年以降に自分を維持した方がいいとチームに説得できるようなものではなかった。

ブラウンズがワトソンを追い求めたことで、当然ながら、メイフィールドは自分が必要とされているとは感じていない。チームがより良い選択肢を模索する間に取り残されていたことを受けて、現在はメイフィールドとその代理人がやり返している形だ。

ガラフォロによれば、ワトソンのような一流のクオーターバックしか探さないと球団幹部がメイフィールドの代理人に伝えていたというのがブラウンズ側の言い分だという。その論理では、ワトソン追求の結果はメイフィールドや代理人にとって驚くべきものではなかったはずだ。

しかし、メイフィールドは批判に対して食い下がることで知られている上に、後任を公然と探すことほど、チームが選手に対して抱いている思いを強く表す方法はないと言えよう。

2018年ドラフト全体1位で指名したクオーターバックと関係を修復できるかどうかはブラウンズにかかっている。もしうまくいかなければ、QBの回転木馬――2018年以降に休止していたが、かつては高速で動いていた――はサビを落とし、再び回り始めるだろう。

一方のメイフィールドは、茶色とオレンジ色のユニフォームを別のフランチャイズの色に変える準備をすることになる。ただ、それは2023年まで実現しないかもしれない。

【RA】