リーグの多様性促進のために新しい委員会が発足
2022年03月29日(火) 09:51NFLは多様性のある雇用慣習を評価するための委員会を立ち上げている。
リーグは現地28日(月)、雇用の多様性不足を懸念し、リーグとチームの方針を見直すため、ビジネスリーダーや学者、ヒューストン・テキサンズの元ジェネラルマネジャー(GM)リック・スミスなどを含む新しい多様性諮問委員会を設立すると発表した。『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチとトム・ペリセロがこの委員会のニュースを最初に報じている。
現在、リーグには5人のマイノリティのヘッドコーチ(HC)がいる。
リーグは声明の中で「今日、ナショナルフットボールリーグは、リーグの多様性方針とその実践を見直すために外部の専門家を起用すると先月発表したのに続き、多様性諮問委員会の設立を発表した」と述べている。
「6名からなるこの委員会は、リーグとしての方針に関して専門的かつ外部の視点を提供し、シニアレベルのコーチやフロントオフィスの人事を中心に、すべての採用プロセス、方針、手順を含むリーグとチームの多様性、平等性、包括性(DEI)戦略の評価を行う」
「評価が完了した後も、委員会はリーグ事務局とチームオーナーに包括的な提言を行い、検討してもらう予定だ」
スミスのほか、委員会は以下のメンバーで構成されている。
パメラ・カールトン(“Springboard/スプリングボード社”創設者兼社長)
ピーター・ハーベイ(元ニュージャージー州司法長官、“Patterson Belknap/パターソン・ベルナップ社”パートナー)
パトリシア・ブラウン・ホームズ(“Riley Safer Holmes & Cancila/ライリー・セーファー・ホームズ&カンチラ法律事務所”マネージングパートナー)
ステファニー・K・ジョンソン(コロラド大学ボルダー校リーズスクール・オブ・ビジネス准教授)
ドン・トンプソン(“Cleveland Avenue/クリーブランド・アベニュー合同会社”創設者兼CEO、“McDonald’s/マクドナルド社”元社長兼CEO)
NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは次のようにコメントした。
「われわれはオフィスやチームのスタッフやリーダーがアメリカの人種や性別の構成を反映するよう、何年も前から取り組み、多くの分野で前進してきたが、特にヘッドコーチやフロントオフィスのレベルではもっとやるべきことがある。この尊重すべきグループの活動は、われわれがより包括的なリーグを構築するのに役立つだろう。彼らの提言、そして他の外部専門家、地域社会や多様性活動のリーダー、Fritz Pollard Alliance(フリッツ・ポラード・アライアンス)、現役・元選手やコーチとの対話を続け、われわれとチームの努力をより効果的なものにし、現実的で目に見える結果を達成することを期待している」
委員のカールトンは「スポーツ界、そしてアメリカ文化において極めて重要な組織であるNFLと、DEIやその雇用・定着に関する方針・慣行のような非常に重要な事柄について検討する機会を得たことをうれしく思う。他の委員と私は、NFLとそのチームが、マイノリティ候補者が最高レベルで公平な機会を得られるよう、多様性と包括性にどのように取り組んでいるかについて、厳密かつ独立した分析を完了させることを楽しみにしている」と話した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のジュディ・バティスタが月曜日に報じたところによると、マイノリティのコーチ候補の機会を強化するためのNFLの取り組みの中で、チームにマイノリティのコーチを攻撃アシスタントとして雇用することが義務付けられることになった。NFLはまた、各チームがリーグのイベントにスタッフを招待することも検討している。ワシントン・コマンダースのロン・リベラHCは、マイノリティの候補者がよりリラックスした環境で意思決定者と知り合うことができるため、このアイデアが多様化実現の助けとなると考えていると、バティスタはつけ加えた。
32のチームは、多様性を高めるための取り組みについて、月曜日に次のような共同声明を発表している。
「NFL加盟チームは多様性を高めるという重要な目標を支持している。したがって、リーグの方針に従って加盟チームのフロント陣を評価する際、そのグループに、クラブのオーナーとしての役割を含め、チームに大きな資本参加と関わりを持つであろう多様な個人が含まれていれば、加盟チームはそれをポジティブで有意義な要素と見なすだろう」
なお、パット・ボウレン・トラストは2月1日、デンバー・ブロンコスのフランチャイズについて「売却プロセスの初期段階にある」と発表している。
NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは、スーパーボウルの週に、リーグが雇用政策について外部の専門家に相談する予定であることを明かしていた。
2023年1月の採用サイクルまでに、その他の多様性、公平性、包括性関連の変更が予想される。
【AK】