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「“持続的な成功”にエリートQBは必要ない」とライオンズHCダン・キャンベル

2022年04月09日(土) 17:15


デトロイト・ライオンズのジャレッド・ゴフ【AP Photo/Don Wright】

2022年のオフシーズンは、NFLの各チームがトップクラスのクオーターバック(QB)を獲得、または保持するために奔走したことが目立った。

アーロン・ロジャースの契約延長からラッセル・ウィルソンのトレード、マット・ライアン、デショーン・ワトソン、マシュー・スタッフォードの新契約、ラマー・ジャクソンの契約を巡るレイブンズのドラマなど多くのニュースがあり、NFLの各チームはクオーターバックへのアプローチに苦心した。

それはかつてアトランタ・ファルコンズの元ジェネラルマネジャー(GM)トーマス・ディミトロフが残した「自分たちのクオーターバックを見つけるまで、QBの調査は消耗戦だ」という名言のようだった。

デトロイト・ライオンズの将来のクオーターバック探しにおいて、ヘッドコーチ(HC)のダン・キャンベルは異なる見解を示した。チームが成功するために、クオーターバックはエリートである必要はないと彼は言っている。

「私はエリート性が必要だとは思っていない。そのような選手は明らかに特別だと思う。そして、彼らは確かにチームに良いチャンスを与えることができる。しかし、私は持続的な成功のためにエリート性のあるQBを持つ必要があるとは思わない」とキャンベルは、『Detroit Free Press(デトロイト・フリー・プレス)』のデイブ・バーケットを通して現地7日(木)に語った。

おそらく、現在の一番の選択肢がジャレッド・ゴフであることを認識し、すぐにQBを変更しようにも2022年NFLドラフトで確実な選択肢がないことを知るキャンベルが、うわべだけきれいごとで飾っている状況だろう。アップグレードできないのであれば、これが正しい選択だと自分を納得させようということだ。

2000年以降のスーパーボウル優勝QBのリストは以下の通りだ。(括弧内は優勝回数)トム・ブレイディ(7)、ペイトン・マニング(2)、イーライ・マニング(2)、ベン・ロスリスバーガー(2)、ドリュー・ブリーズ、トレント・ディルファー、ジョー・フラッコ、ニック・フォールズ、ブラッド・ジョンソン、パトリック・マホームズ、アーロン・ロジャース、マシュー・スタッフォード、ラッセル・ウィルソン。

では、スーパーボウルで優勝するためには、クオーターバックが「エリート」であることが条件なのだろうか。そんなことはない。ただ、優勝の可能性は間違いなく大きく高まるだろう。

デトロイトが12年間スタッフォードを中心に成功しなかったことを考えればわかるように、クオーターバックは不振のチームを支えることはできない。そのためバランスがあるのだが、偉大なQB、特に偉大な若いQBを持つことは、勝利を飛躍的に容易にするのである。

この時期のGMとコーチからのすべての発言は、他チームを惑わす煙幕かもしれないと考えられるべきである。しかし、エリートQBは不必要で、ライオンズは2022年NFLドラフトの全体2位で即戦力を指名するというキャンベルの発言が本心の場合、それはライオンズがドラフトの早い巡目で司令塔を指名しないであろうことを示す。

ライオンズは、ゴフをセンター下に置いて2022年シーズンに突入し、将来のクオーターバックの獲得を来年以降に見据えることに納得しているように見える。キャンベルは、3勝で2021年シーズンを終えたライオンズにいながらも、ゴフが終盤に見せた健闘を賞賛さえした。

「もっと、今、われわれにとって何がベストなのか、みたいなことだと思う。GMのブラッド・ホームズは私よりも少し先のことを考えないといけないが、たった今、われわれに最高のチャンスを与えてくれるのは何なのか、そしていつこのロースターを作るのかということだ」とキャンベルは語った。

「今、そのポジションにぴったりの選手が適切な指名順位でそこにいる。だから、そのままやってみよう。われわれはゴフが好きだし、彼が今いるポジションも好きだ。彼はシーズン終了時、強力だった。このまま駒を増やしていって、来年なのか? 今年なのか? 2年後か? ぴったりな選手がそこにいるのなら、その選手を手に入れる方法を考えるんだ。そして、その選手が適役であったときに、その方法を考え出すんだ」

【AK】