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QBミルズを信じ、さらなる成長を期待するテキサンズHCスミス

2022年04月12日(火) 15:00


ヒューストン・テキサンズのデイビス・ミルズ【AP Photo/Adrian Kraus】

クオーターバック(QB)タイロッド・テイラーがニューヨーク・ジャイアンツと契約し、QBデショーン・ワトソンがトレードで移籍したこと受けて、QBデイビス・ミルズはヒューストン・テキサンズの明確な先発QBとしてオフシーズンワークアウトプログラムに参加している。

テキサンズの新ヘッドコーチ(HC)ラビー・スミスは2021年シーズンのミルズのプレーと、オフシーズンにワークアウトでチームメイトが集まるようになってから見せていたリーダーシップについて熱く語った。

スミスHCは現地11日(月)に「デイビスに関する私のコメントを見てもらえば、彼と彼がやろうとしていることの信者だというのが分かるはずだ」と話している。「最終的にはみんなから愛されながら、フットボールフィールド上ですべてのスナップや、すべてのことを一貫してやらないといけない。それができるほどプレーしていないから、彼は毎日顔を出している。彼はいつでも参加していて他の選手も呼び寄せているし、他の人から見たらひたすら動いている。私が彼のことを信じていると言うときは、システムに加わって2年目の(攻撃コーディネーター/OC)ペップ・ハミルトンやこれらのことすべてということだ。(中略)彼のプレーを振り返ってみると、昨年はダウンフィールドにボールを投げるなど、いいプレーをたくさんしていたし、しかもそれはルーキーとしてやっていた」

「通常、1年目から2年目にかけては大きな進歩が見られ、われわれは彼からそれを得ようとしている」

負傷して離脱したテイラーの代わりにシーズン第2週に任務に就くことになったミルズは、ルーキーシーズンで不安定なスタートを切っている。最初の6試合の先発出場ではパス成功率69%、1試合あたり209ヤード、タッチダウン6回、インターセプト7回、パサーレーティング82.3、サック19回(1試合あたり3.2回)を記録。テキサンズはミルズが先発した6試合すべてで敗れた。

途中3試合はテイラーと交代となってベンチに戻されたミルズだが、最後の5週間は先発に復帰。そして、劇的な成長を見せている。この間にミルズは9回のサックを喫するも、パス成功率は68.4%、1試合あたり251.6ヤード、タッチダウン9回、インターセプト2回を記録し、パサーレーティングは102.4だった。

ミルズの成長は目覚ましく、テキサンズはシーズン終盤に2勝を挙げて他の試合でも少なくとも序盤はいい勝負をしていた。

そのプレーを評価しているテキサンズはミルズに開幕の指揮を任せようとしている。ジェフ・ドリスケルとカイル・アレンがベテラン選手としてロースターにいる中で、シーズン開幕時にミルズが先発を務めるのは明らかだと言えよう。

先発としてシーズンを迎えることで若手のミルズに余分な重荷がかかると語ったハミルトンOCは次のように明かしている。

「デイビスが先発クオーターバックになる可能性について話しているのは単純な事実だと思う。毎日、一定レベルの安定性をもたらすことが本当に重要になるだろう」

テキサンズが今月末にクオーターバックをドラフトで指名するのは論理的には可能だが、確実な有力候補がいないことを踏まえると、再建中のテキサンズにとっては、ミルズが長期的にフランチャイズを支える選手になり得るかという問題に結論を出すよりも、2022年にミルズが何をチームにもたらすのかを見極める方が賢い資本の使い方だと言えるだろう。2023年ドラフトの上位指名権を手に入れられれば、テキサンズは今年の候補生よりも実力があると期待されているクオーターバックの獲得に動くかもしれない。

【RA】