NFL復帰を目指すQBキャパニック、「戻る機会が必要なだけ」
2022年04月19日(火) 10:38NFL復帰に向けての準備を続けているフリーエージェント(FA)のクオーターバック(QB)コリン・キャパニックは、それを実現させるためにあらゆる機会をうかがっているところだ。
『YouTube(ユーチューブ)』チャンネルの『I Am Athlete(アイ・アム・アスリート)』で珍しい座談会形式でのインタビューに臨んだキャパニックは、最初の一歩を踏み出すためであればバックアップQBになるのもいとわないと話している。
キャパニックは現地18日(月)に「ああ、戻る方法を見つけなきゃいけないのは分かっている。だから、バックアップとして参加しなければならないならそれで構わないけど、そこにとどまるつもりはない。自分がスターターになれると証明できたら、そういうふうにフィールドに足を踏み入れられるようになりたい。そこに戻る機会が必要なだけだ」とコメントした。
34歳のキャパニックは2日に実施されたミシガン大学のスプリングゲームのハーフタイムで、NFLのスカウト担当者の前でワークアウトを披露している。このワークアウトはミシガン大学のヘッドコーチ(HC)ジム・ハーボーによって組まれたものだ。ハーボーはキャパニックがNFL入りしてから最初の4年間にあたる2011年から2014年にかけて、サンフランシスコ・49ersで彼を指導していた。
ハーボーとキャパニックのコンビは、49ersが2012年シーズンの第47回スーパーボウルに出場するのに貢献している。その試合に敗れたことは10年近く経った今でもキャパニックのモチベーションを高めているようだ。
NFLへの復帰の試みについて「何より必要なのは情熱だと思う」と語ったキャパニックは「子どものころからの夢ってあるだろう。NFLの選手になって、スーパーボウルで優勝する、とかね。俺にはやり残したことがある。スーパーボウルに出場して、あと1プレーだった。それをやり遂げなきゃいけない。ただ出場して競争するっていうメンタリティーじゃない。優勝したいんだ。そこに至るまでにいろんな道のりがあるというのは分かっているけど、実現できると心の底から信じている」と続けた。
2011年ドラフト2巡目指名を受けたキャパニックは、これまでに69試合に出場して12,271パスヤード、タッチダウンパス72回、インターセプト30回、2,300ランヤード、タッチダウンラン13回を記録している。
キャパニックは最後にプレーした2016年シーズンに、国歌斉唱時にひざまずいて社会的不公正や警察の横暴に平和的に抗議した。その次のオフシーズンでフリーエージェントになったキャパニックは契約のない状態となり、その後はリーグでの採用に向けて堅実に活動を続けている。
NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは2020年夏にキャパニックと契約するよう各チームに促した一方で、フリーエージェントとの契約はクラブに判断を委ねた。その前年、キャパニックはアトランタで関心のあるチームからの審査を受けている。
それでも、この5年間でキャパニックと契約したチームは1つもない。新たにワークアウトを披露した後に元NFL選手のチャド・ジョンソンやブランドン・マーシャル、アダム“パックマン”ジョーンズとの対談に臨んだキャパニックは、復帰に向けて何シーズンも待ってきたのは再びプレーすることを強く望んでいる証拠だと強調した。
「もちろんだ。疑う余地はないだろう。ここで見てもらったのは、最高のレベルで準備を整えてその状態を維持するために5年間、裏で積んできたトレーニングだ。情熱がなかったら、それか、フィールドに戻る道があると信じていなかったら、そんなことはできないだろう」
【RA】