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“橋は決して焼き落とすな”が教訓だとペイトリオッツ帰還のCBバトラー

2022年04月19日(火) 15:51


マルコム・バトラー【AP Photo/Gail Burton】

第52回スーパーボウルをベンチで過ごしてから数年、コーナーバック(CB)マルコム・バトラーはニューイングランド・ペイトリオッツを離れても決して当時のことについて不満を述べず、この一件については自分の内にとどめてきた。

32歳になったバトラーはフォックスボロに戻る。今もなお、過去について言うことはないという。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のケイラ・バートンによれば、バトラーは現地18日(月)に「言うことはあまりない」と話したという。

「俺は今を生きようと頑張っている。そこからはもう先に進んだんだ。俺はペイトリオッツのために今ここにいる」

バトラーはペイトリオッツが2018年2月にフィラデルフィア・イーグルスに敗れた第52回スーパーボウルでベンチに下げられていたことで知られる。このシーズンの後にテネシー・タイタンズと大型契約を結んだバトラーは、そこで3シーズンを過ごした。2021年にアリゾナ・カーディナルスと契約したものの、シーズンが始まる前に引退している。

バトラーはこの春に現役に戻り、2年契約をかわして驚きのペイトリオッツ帰還を果たした。ベテランコーナーバックのバトラー本人でさえ、ペイトリオッツを最初に離れたときにはビル・ベリチックヘッドコーチ(HC)の下で再びプレーするとは思っていなかったという。

「俺が学んだことの一つは、決して橋を焼き落とすなってことだ。自分の役割がなんであれ、俺がやることがそれだ」とバトラーは言う。

1シーズンを丸ごと逃したバトラーがどれほどの力を残しているかは分からない。しかし、バトラーはベリチックHCの守備を熟知しており、ペイトリオッツのやり方に合うだろう。このオフシーズンにCBのJ.C.ジャクソンがロサンゼルス・チャージャーズと契約したことから、ペイトリオッツはセカンダリーの補強を必要としていた。バトラーはその必要性に応えるだろう。ベリチックHCはコーナー補強を完了すべく、ドラフトに目を向けることになりそうだ。

バトラーはペイトリオッツが自分の帰還を検討したことに驚いたと話した。

「びっくりさ。俺のエージェントが、ビルが俺と話したがってるって言ったんだ。ハッピーだったよ。すぐにワークアウトを始めた。俺が戻る可能性はあるって分かっていたからな」

過去のベンチのことについて、ペイトリオッツから出た後に自分の感情を表さないでいたのは難しかったか尋ねられたバトラーは、次のように答えている。

「難しくはなかったよ。気持ちを内にとどめておくだけ。ビル・ベリチックとは話したし、成熟した男として話し合った。今は2022年。過去に生きているわけじゃないからな」

バトラーは過去に生きているわけではない。しかし、第49回スーパーボウルのヒーローの周りには、過去の風景が巻き戻ろうとしている。バトラーはすべてが始まった場所へ戻るのだ。

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