重要な3年目を控えて“以前より大きく、引き締まった”ジェッツWRミムス
2022年04月19日(火) 14:53重要な3年目のシーズンを迎えようとしているニューヨーク・ジェッツのワイドレシーバー(WR)デンゼル・ミムスは、自分の実力を証明するためにすべてを賭ける必要があると自覚している。
そのため、24歳のミムスは仕事の準備を整えるためにオフシーズンのトレーニングを早めに始めていた。
ミムスのトレーナーであるチャド・マーは、昨春に食中毒で体重が約9kg落ちてしまい、攻撃コーディネーター(OC)マイク・ラフルアーのオフェンスに備えるのに不利な状況にあったミムスにとって、今オフシーズンの目標は引き締まった筋肉をつけることだったと話している。
『New York Post(ニューヨーク・ポスト)』のブライアン・コステロに対して「体重増加を図ったが、同時に体を引き締めさせた」と明かしたマーは「以前より大きく、引き締まっている。体に無駄がなくて体力のある人ほど、効率よく動けるものだ。彼は間違いなく、体重を増やす必要があった。かなり体重が落ちていた」と続けた。
2020年ドラフト2巡目指名を受けたミムスは、ルーキー時代こそ能力を発揮していたが、2年目のシーズンで失速。デプスチャートに埋もれたミムスは2021年に11試合しか出場しておらず、キャッチ8回、133ヤードという記録にとどまっている。また、2年のキャリアを通じてタッチダウンは1度も決めていない。
オフシーズン中の増量はよくあることだが、今月末に実施されるドラフトを前に疑問符がついたままのジェッツのWRポジションについて、ここからが注目だと言えよう。
昨オフシーズン、ジェッツはナンバー1レシーバーになると期待していたコーリー・デイビスと大型契約を締結した。しかし、クオーターバック(QB)ザック・ウィルソンと信頼関係を築けなかったことや、ケガをしていたこともあり、そのビジョンはぼやけてしまっている。デイビスはトップクラスのレシーバーとは言えず、むしろ2番手だったテネシー・タイタンズ時代と変わっていなかった。
その後、ジェッツはさらにドラフト2巡目指名権を使ってエライジャ・ムーアを獲得している。ムーアはキャッチ43回で538ヤードをマークしてチームトップに輝くなど、その才覚を発揮した。しかしながら、ムーアもケガによって生産性を欠き、シーズン終盤に戦線離脱を余儀なくされている。ムーアには2年目に爆発する才能があるものの、他の選手には疑問符がついたままだ。
ジェッツは信頼できるスロットレシーバー、ブラクストン・ベリオスをチームに呼び戻した一方で、ジェイミソン・クラウダーをバッファロー・ビルズに送り出し、キーラン・コールはフリーエージェント(FA)のままとなっている。
WRタイリーク・ヒルのトレードを目指すなど、真のナンバー1WRの獲得に乗り出したものの、結局は実現していない。ドラフト上位10位以内の指名権を2つ持っているため、ジェッツはそのうちの1つをムーアと共に成長できるワイドレシーバーの獲得に使う可能性がある。
ロースター全体に穴のあるジェッツがドラフト序盤でワイドレシーバーを指名しなかった場合、ミムスは今シーズンにより重要な役割につくチャンスを得られるだろう。ドラフトでの動きを見れば、ジェッツがチームをどのように捉えているのかが明らかになる上に、2022年にミムスに期待を寄せているのかどうかも分かるはずだ。
【RA】