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WRの必要性は承知しつつも“正しい価値”を重視するベアーズGMポールズ

2022年04月28日(木) 14:26


シカゴ・ベアーズ【NFL】

2022年NFLドラフトを迎えるにあたり、シカゴ・ベアーズはワイドレシーバー(WR)ルームに試合を変えることのできる才能を加えることを強く必要としている。しかし、1巡目指名権を保有していないことから、全体39位までにトップクラスのプレーメーカーたちがいなくなっていた場合、新ジェネラルマネジャー(GM)のライアン・ポールズは欲しいものを手に入れられないだろう。

『NBC Sports Chicago(NBCスポーツ・シカゴ)』によれば、ポールズGMは「そこになければならないし、正しいレベルでそこになければならない」と語ったという。

「それに、これは一番重要なポイントだと思うんだが、今の時点では何でも言うことができる。だから、この(ドラフト)ボードをやりすぎないようにしている」

「今日が終わったら一歩退いてみる。なぜなら、あまりにも見つめすぎて誰かを見落とし、おかしなことやってしまうことがあるからだ。だが、詳しい部分で言えば、たしかに(“X”レシーバーを)特定しようとしている。けれども、確実にボード上で正しい価値があるようにすることがカギだ」

キャップが厳しいことから、ポールズGMはこのオフシーズンになかなか身動きが取れない状況にあり、ロースター全体を通じてマイナーなアップグレードしか行っていない。

WRアレン・ロビンソンがロサンゼルスへと去ったベアーズは、ダーネル・ムーニーの傍らでその仕事を助けるレシーバーを必要とする形でこの春を迎えていた。これまでのところ、ベアーズに加わったのはカンザスシティ・チーフスのリザーブだったバイロン・プリングルと、元グリーンベイ・パッカーズのエクアニメウス・セント・ブラウンだけだ。大柄なプレーメーカーであるトレイロン・バークスやジョージ・ピケンズが2巡目まで残っていれば、ベアーズにとっては僥倖(ぎょうこう)となる。

トレードアップしてさらなるドラフト資本を消費する気はないと話したポールズ。その代わり、可能であればロースター全体にある必要性を満たすべく、トレードダウンする方がいいという。

このオフシーズンのベアーズの目標は、クオーターバック(QB)ジャスティン・フィールズをできるだけサポートする体制を整えることのはずだ。その点で、彼らはあまり多くの成果を見いだせていない。

したがって、ファンたちがレシーバーを強く求める一方、ポールズはフィールズを助けるということが、金曜日の2巡目や3巡目の指名でオフェンシブラインマン(OL)を獲得することにつながる可能性もあると指摘している。

「チーム全体を改善するということは常に、すべての選手を助けるということだ。それが違った形で現れることもある。彼に必要なのはレシーバー、レシーバー、とにかくレシーバーだ、と言うこともできるが、ボールを効果的に処理して、前もってやっておくためには、彼にはブロッキングも必要だし、バランスが必要。そうなれば、プレーアクションのパスといったものも出せる。さまざまなやり方がある」

「得点を上げるには、すべてが関係してくる。ターンオーバーや、おそらくリターナーがフィールドを巻き返すことも。すべてがつながっていて、だからこそ、このチームにとってできる限り良い選手を獲得するという考え方になるし、あまりにも偏って“本当にこれをやらなければ“となってしまえば大きな間違いにつながると私が思う理由でもある」とポールズGMは話している。

ポールズGMは半分しか埋まっていない戸棚と少ない資金しかない状態で、困難な仕事を引き受けた。ベアーズのGMは6つのドラフト指名権をうまく使い、そこで獲得した新人たちに今季から重要な役割を果たしてもらわなければならない。しかし、このプロジェクトが“再建”なのかと問われたポールズGMは、そういった性格付けを拒否してこう答えた。

「“再建”というとものすごく不安定な感じがする。われわれはとても優れたフットボールチームを構築している。あなた方がどういう言葉をどう使おうとも。われわれはただ才能を加え続け、若い才能やより年長の才能など、何であれチームにとって最良となる選手を獲得していくだけだ」

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