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ジャイアンツがDTローレンスの5年目オプションを行使もQBジョーンズのオプションは行使せず

2022年04月29日(金) 09:01


ニューヨーク・ジャイアンツのダニエル・ジョーンズ【AP Photo/Roger Steinman】

ニューヨーク・ジャイアンツは2019年ドラフトで1巡目指名権を3人の選手に費やしている。そのうちの1人だけがルーキー契約の5年目を保証されることになった。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のジュディ・バティスタが、ジャイアンツがクオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズの5年目オプションを行使しないと報じている一方で、NFLネットワークのイアン・ラポポートはジャイアンツがディフェンシブタックル(DT)デクスター・ローレンスのオプションを行使すると伝えている。チームはその後、ローレンスのオプションについて正式に発表した。

チームに残っていた2人の2019年ドラフト1巡目指名選手――もう1人にあたるコーナーバック(CB)デアンドレ・ベイカーはわずか1年で退団――に対する今回の決断は、期待値、生産性、フランチャイズの現状などの重要性を軸に下されており、両者の対極的な立場を際立たせるものになっている。

ルーキーシーズンから生産性の高い選手として活躍したローレンスは、2019年と2020年で合わせて32試合に出場してタックル54回(うちフォーロス9回)、サック6.5回を記録した。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によると、2年目の守備選手の中でディフェンス成績が3番目に良い選手として2年目のシーズンを終え、キャリア最初の3シーズンは常に出場可能な状態と生産性を両立し、ディフェンシブエンド(DE)レナード・ウイリアムスもいるディフェンシブフロントで先発の役割を獲得している。

一方のジョーンズはジャイアンツの次期フランチャイズQBになると目されて選ばれたが、ケガやプロテクションの甘さ、全般的な組織の不安定さを含む、さまざまな理由で苦労してきた。ジョーンズの将来について楽観的な見方ができる理由はあるものの、彼はジャイアンツの将来を担う司令塔として期待できる存在であることをまだ証明していない。

ジョーンズがジャイアンツの期待するクオーターバックになる希望は残っている。バッファロー・ビルズでQBジョシュ・アレンをフランチャイズQBに仕立て上げたブライアン・ダボールが同じようにジョーンズを成長させられると信じて、ジャイアンツはダボールをヘッドコーチ(HC)として採用した。5年目オプションに守られていないジョーンズは基本的に、ダボールHCと共に進みながら2022年以降に投資する価値があることを証明するために1シーズンを与えられるという状況になるため、以前と比べて自由さを失うことになる。

バティスタが現地28日(木)に指摘しているように、ジョーンズは2022年に好成績を残せば、多額の報酬を得られる可能性があり、2023年にフランチャイズタグをつけるようチームに促せるかもしれない。しかし、オプションがない状況で実力を証明するための手段は今、明確に定められていると言えよう。

【RA】