シーホークスはロースター上のQBに「満足している」とキャロルHC
2022年05月02日(月) 10:35シアトル・シーホークスは2022年NFLドラフト開催中にクオーターバック(QB)やルーキー、あるいはその他の選手にとって、有力な候補地になると考えられていた。やはり、QBジーノ・スミスやドリュー・ロック、ジェイコブ・イーソンが、今オフシーズンにトレードでデンバー・ブロンコスに移ったQBラッセル・ウィルソンと同じ活力をチームにもたらすとは思えない。
しかし、シーホークスはドラフトの間にあくまで保守的な立場をとっており、持っていた9つの指名権はいずれもクオーターバックの指名には費やさず、ベイカー・メイフィールドのようなベテランQBをトレードで獲得するといった動きにもでなかった。
OTA(チーム合同練習)の開始まで3週間となった今、シーホークスはスミス、ロック、イーソンをセンターの後ろに据えて前進しようとしており、スミスとロックがシーズン初戦での先発の座を争うことになると予想されている。それはつまり、シーホークスが最終的に求めているものを見つけない限り、の話だ。
現地30日(土)にドラフトでの取材でQB陣の増員について聞かれたヘッドコーチ(HC)のピート・キャロルは『NFL Network(NFLネットワーク)』のリッチ・アイゼンに「われわれはいつも競争している。ここでのやり方はそれしか知らない。可能性のあるものは常にチェックしている」と述べている。「今は彼らと初めて顔を合わすのを楽しみにしているし、何が起こるかはそのときが来たら分かる。われわれは常に競争している。常に探しているのだ」
シーホークスは近い将来、“探す”状態から“加える”状態になると予想しているのかと聞かれたキャロルHCは「そんなにすぐには何も変わらない。迎え入れた選手にも、彼らが競う姿にも満足しているし、これから何が起こるかはそのうち分かる。この先、何が起こるかはまったく分からない。われわれはいつも見ている」と繰り返した。
つまり、ベテラン選手が加わらない限り、シーホークスは来るトレーニングキャンプでロックとスミスの競争を“見ている”ことになる。
カロライナ・パンサーズと同様に、2022年に誰を司令塔に据えるかが明確に定まっていない数少ないチームの1つだと考えられているため、シーホークスがメイフィールドの候補地になるという意見は少なからずあった。しかし、メイフィールドがチームのシステムや文化にフィットするとは思えないという理由もあり、シーホークスのメイフィールドへの関心は“せいぜい盛り上がりに欠けるもの”だとNFLネットワークのイアン・ラポポートは土曜日に報じている。
すでにチームにいるメンバーに対してはそのような熱量のなさを感じさせなかったキャロルHCは、スミスとの先発争いに臨むロックの可能性ついて興奮をあらわにしながら語った。ルーキー契約をあと1年残した状態でブロンコスから移籍してきたキャリア4年目のロックは、長年、ウィルソンのバックアップを務めて元先発選手でもあるスミスに立ち向かおうとしている。
ロックについて「彼はここにいるうちの選手と競争するためにやって来た」と話しているキャロルHCは次のように続けた。「ジーノ・スミスはうちで最も多くプレーしてきて、最も多くの経歴を持っている。だから、ドリューは今、キャッチアップモードだ。月曜日に初めてフィールドに立つときに彼がどんな状態かを見るチャンスがあるだろう」
「ポテンシャルがあるのがいい。出て来てくれてうれしい。われわれの文化や物事への取り組み方における彼を気に入っている。あの子をサポートして彼がベストな状態を発揮できるようにあらゆる機会を与えるつもりだ。彼は本当に熱中すると思う。どこまでやれるか楽しみだ」
キャロルHCはロックとスミスが1対1の対決をする上で利点となる堅実なデプスが攻撃陣にはあると強調した。シーホークスはすでにランニングバック(RB)ラシャード・ペニーやワイドレシーバー(WR)のD.K.メットカーフ、タイラー・ロケット、タイトエンド(TE)ノア・ファントをチームに迎え入れている。さらに、ドラフトで先発を務める可能性のあるオフェンシブタックル(OT)チャールズ・クロスやエイブラハム・ルーカス、スリーダウンバックになる可能性のあるケネス・ウォーカー三世を指名したほか、ドラフト後半ではWRのボー・メルトンやダリキ・ヤングも指名した。
「どちらが競争に勝っても、サポートキャストに囲まれた良い環境に恵まれるはずだし、ドリューはそれを利用するだろうね」とキャロルHCは語っている。
【RA】