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指名順位が予想を下回るも「さらにやる気になった」とパンサーズQBコラル

2022年05月15日(日) 17:12

カロライナ・パンサーズからドラフト指名を受けたミシシッピ大学のマット・コラル【AP Photo/Rogelio V. Solis】

クオーターバック(QB)マット・コラルはドラフトでの予想外の展開に動揺していたものの、今では落ち着きを取り戻して自分の力を証明するために取り組み始めている。

デュアルスレットの能力が高いコラルは2022年NFLドラフトで最も早く指名を受けると予想されていたクオーターバックの1人であり、多くのモックドラフトで1巡目指名を受けると予想されていた。コラルはドラフト会場に招待される21人の選手にも選ばれてラスベガスを訪れていたにもかかわらず、結局は3巡目の全体94位でカロライナ・パンサーズから指名されている。

コラルは今回の経験があったからこそ、指名する価値があったと思わせたいという意欲がさらに高まったと語った。

現地13日(金)、コラルはルーキーミニキャンプの場で「前からやる気満々だった。でも、さらにやる気になった。(ドラフトナイトは)確かにジェットコースターみたいだったよ。いろんな感情でいっぱいだった。電話がかかってきたとき、あんなふうにうれしさと悲しさを同時に感じたのは初めてだった。これまでにない感情だった」と話している。

ミシシッピ大学でスター選手として2年間先発を務めていたコラルは、2021年にチームを10勝2敗に導いてシュガーボウル出場を果たした。コラル自身は3,349ヤード、タッチダウン20回、インターセプトはわずか5回という成績でシーズンを締めくくっている。そのようなコラルの指名順位が落ち込んでしまった理由の1つに、彼の成熟度などに懸念点があったといううわさもあるが、コラルもパンサーズのヘッドコーチ(HC)マット・ルールもそのような事実はないと強調した。

「正直、どこからそんな話が出てきたのか分からない」とコラルは語っており、「そういう話が出てくるのはよくあることだ。本当に初めて聞いた話だった。自分ではコントロールしきれない。俺は選ばれた。ここでチャンスに恵まれているし、それがあれば十分だ」と続けている。

念願だったオフェンシブラインの補強をするためにオフェンシブタックル(OT)イクム・エクウォヌを1巡目で指名したパンサーズは、ドラフト2日目で使える指名権をもともと持ち合わせていなかった。しかし、3巡目になってもコラルが指名を待っている状況を見て、トレードアップして彼を指名するのは“当然のこと”だったとルールHCは明かしている。

「映像を見たとき、彼のプレーはとてもいい感じだった。投げる姿も根性もね。よく走ったり走ろうとしたりするから少しケガをすることはあるが、結局のところ、これは投球能力がものを言うゲームだ。彼の投げる姿をとても気に入っている。投球、ビジョン、タイミングはこのレベルでも通用すると思った」

コラルがチームにインパクトを与えられると信じている一方で、ルールHCは現時点で、パンサーズの先発を務めるのはQBサム・ダーノルドだと述べている。浮き沈みの激しい2021年シーズンを過ごしていたダーノルドにとって、先発の座は確実なものではないとはいえ、実りのあるオフシーズンを過ごすことができれば、さらに向上して自分がパンサーズにとって一番良い選択肢であることを証明できるはずだ。

ルールHCは新たなピースを加える方法として、機会さえあればベテラン選手をチームに迎え入れてもいいと明かしている。4年連続で負け越していることを受けて、ルールHCはパンサーズに勝利をもたらしてくれる選手を選ぶ必要があると分かっている。それがコラルであっても、ダーノルドであっても、あるいはまだチームに加わっていないベテラン選手であっても構わないはずだ。だからこそ、ルールHCは選択肢を広げ続けている。

シーズン第1週の先発に選ばれたいと望んでいる一方で、今のところは一日一日をあるがままに受け入れてパンサーズのオフェンスを学ぼうとしているコラルは「プレーブックを理解できたら、プレーする準備は整うと思う」と強調した。

「先発になるための準備としては、もちろん、先発になるつもりでいることだ。でも今のところは53人のロースターに入ることを目指している」

【RA】