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ドラフトの喧騒を脱して練習を楽しみにするライオンズ全体2位指名のDEハッチンソン

2022年05月16日(月) 10:20

デトロイト・ライオンズからドラフト指名を受けたミシガン大学のエイダン・ハッチンソン【AP Photo/Jae C. Hong】

NFLのドラフト前のプロセスは選手にとってエキサイティングであると同時にマラソンと同じくらい過酷なものでもある。ドラフトに向けてはコンバインやプロデー、面接などが行われ、各チームの動向に関するさまざまな憶測が飛び交う。

全体2位指名でデトロイト・ライオンズに入団したディフェンシブエンド(DE)のエイダン・ハッチンソンも他のドラフト選手と同じように、それらをすべて過去のものとし、フィールドに立つことを楽しみにしている一人だ。

現地15日(日)、ライオンズのルーキーミニキャンプで行われた練習セッションの後にハッチンソンは記者たちにこう話している。「ああ、すごくいい気分だよ。俺はフットボールがしたかった。俺は憶測とかうわさが苦手なんだ。この数カ月はそういうのばかりで、周りが常に騒がしかった。やっとフィールドで練習ができる。俺が本来やるべきことはこれだ」

ハッチンソンは3年目のシーズン初めに足首を骨折するまでの2年間、ミシガン大学のディフェンスの歯車として生産的にプレーしていた。最終年で復帰したハッチンソンは同大学史上最高の選手として、またドラフト5位以内の指名が確実視される選手として、その名を不動のものにした。

この年にハッチンソンは2021年のディビジョンIで3番目に多く、ミシガン大学の単シーズン記録となる14回のサックをマーク。さらに、ロニー・ロット賞、テッド・ヘンドリックス賞、ヴィンス・ロンバルディ賞を受賞し、最優秀ディフェンス選手のトップ10にも選ばれている。ハイズマン賞の投票ではアラバマ大学のクオーターバック(QB)ブライス・ヤングに次いで2位となった。

ハッチンソンが大学時代に得た称賛とその生産量を考えれば、ジャクソンビル・ジャガーズが全体1位指名でジョージア大学のDEトラヴォン・ウォーカーを指名した後に急いでハッチンソンを獲得したのも無理はない。『NBC Sports(NBCスポーツ)』のピーター・キングによれば、ジャガーズがウォーカーを指名した1分後にはハッチンソンの指名を正式に決定するカードを提出していたという。

ライオンズにとっての次のステップ、つまりフランチャイズを立て直すことは、ハッチンソンとチームにとってそう簡単にはいかないだろう。ライオンズは2017年以来、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区で4位以上になったことがなく、最後に同地区で優勝したのは1993年にまでさかのぼる。

「このチームをもう一度盛り上げたいという気持ちがあるのは確かだけど、俺の力だけでできることではない」とハッチンソンは話している。「グループでの努力が必要だ。このチームを勝利に導くにはチーム全員の力が欠かせない。だから、もし俺がその一部になれるのなら、ぜひそうしたいと思っている」

ルーキーミニキャンプが終了し、6月には参加必須のミニキャンプが控えているため、ハッチンソンにはこれから仕事をする機会が多く与えられ、チームの打たれ強い文化の中で自分の役割を確立することができるに違いない。ミシガン大学出身のハッチンソンは再起を狙うライオンズに完ぺきにフィットしているように見えるが、実際にチームを好転させられるかは時間とともに明らかになるだろう。

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