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WRベッカムをチームに呼び戻したいと明かしたラムズHCマクベイ

2022年05月17日(火) 12:03


ロサンゼルス・ラムズのショーン・マクベイ【AP Photo/Jason Behnken】

フリーエージェント(FA)のワイドレシーバー(WR)オデル・ベッカムの将来に関する新たな報道が流れていない中、ロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイが、今もベッカムに戻ってきてもらいたいと思っている一方で契約交渉はまだ進められている最中だと明かした。

現地12日(木)に『The Rich Eisen Show(リッチ・アイゼン・ショー)』に出演したマクベイHCは『NFL Network(NFLネットワーク)』のリッチ・アイゼンにこう話している。「ああ、もちろんだ。本当にオデルを呼び戻したいと思っている。彼とは短期間ではありながら、本当に特別な関係を築くことができた。チームに素晴らしい輝きを与えてくれたと思う。本当に良いプレーを見せてくれた。素晴らしいチームメイトだ。間違いなく、オデルをここに呼び戻したい。それを目標としているし、彼がラムズと再契約するための解決策を模索し続けている」

ラムズは2021年シーズンの途中に、クリーブランド・ブラウンズと決別したベッカムと1年契約を結んだ。移籍前のブラウンズでは苦戦していたものの、シーズン後半にはラムズのオフェンスに欠かせない存在となったベッカムは、キャッチ27回、305ヤード、タッチダウン5回をマークし、ポストシーズンではキャッチ21回、288ヤード、タッチダウン2回を記録している。

第56回スーパーボウルで初得点となる17ヤードのタッチダウンキャッチを決めたベッカムだが、試合前半の終了間際に膝を負傷して途中離脱を余儀なくされた。これは後にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)の断裂であったことが判明し、ベッカムは過去17カ月間で2度目のACL断裂を経験している。ベッカムはサイドラインでチームのプレーを見ながら、明らかに感情的になっている様子を見せ、ラムズが勝利を決めたときには感情を抑えきれずに涙を流していた。

「彼は本当に素晴らしいチームメイトで、インパクトのあるプレーを多く見せてくれた」と語ったマクベイHCは「あの試合でダウンしてしまったのは残念だったが、それでも2回のキャッチでインパクトを残したのは確かだ」と続けている。

とはいえ、1年契約はすでに切れており、ラムズとベッカムは短期間であっても共に歩んでいけるような契約に合意できるよう、交渉をし始めなければならなくなった。

ACLの損傷からの回復には通常9カ月かかることを考えると、今回の膝のケガはベッカムが2022年のシーズン開始までにフィールドに戻れる可能性が低いことを意味している。このタイムテーブルと、過去2年間で2回ACLを断裂していることは、ベッカムの市場価値を下げる可能性が高く、合意に至るのはより困難になるかもしれない。

ベッカムは先週、さまざまな憶測を呼んでいるラムズとの関係に言及する形で『Twitter(ツイッター)』のとある投稿に反応し、自分がまだラムズに残りたいと思っていることをチームも分かっているが、「ただではできない」とつぶやいている。

しかし、ベッカムは別のツイートで、個人的に話が進んでいるのではなく、交渉が「ただのビジネス」だと理解していると強調した。つまり、両者はお互いに悪い感情を抱くことなく再契約に賛成している一方で、合意に至って実際に契約を結べるかどうかはそのときになってみないと分からないということだろう。

【RA】