昨年のポストシーズンの早期敗退を原動力にリーダー役に転じるバッカニアーズDTベア
2022年05月19日(木) 12:30タンパベイ・バッカニアーズのディフェンシブタックル(DT)ビータ・ベアは、2020年に足首を骨折してわずか5試合でシーズンを終了したのに対して、2021年は初めてプロボウルに選ばれ、レギュラーシーズン16試合に出場するなど、健康的な一年を過ごすことができた。しかしながら、心の底から充実感を感じられるかどうかは、プレーオフの結果によって決まる。
その2020年シーズン、ケガで早期シーズン終了になるかと思われたベアは奇跡的に復帰し、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに出場。チームはグリーンベイ・パッカーズに逆転勝利し、その後のスーパーボウルでも優勝を果たした。一方、2021年にベアとバッカニアーズは、後にスーパーボウル王者となるロサンゼルス・ラムズと対戦したディビジョナルラウンドで24点差を追い上げようとしたが、あと一歩及ばなかった。
現地17日(火)に行われたチームの活動中にその敗戦について聞かれたベアは、「ああ、多少は傷ついた」と『Pewter Report(ピューター・レポート)』のスコット・レイノルズに話している。「あの状況なら誰だって傷つくさ。全員にとっていい教訓になったと思っている。それに、それを乗り越えるのは大変だった。他のプレーオフの試合を見るのもつらかった」
「常により強いハングリー精神がわいてくるものだ。どのチームも毎年、優勝するつもりでシーズンを迎える。だからこそ、勝つためにプレーするんだ。そうでないなら、プレーするべきではない」
そのハングリー精神ゆえに、ベアは参加が任意とされるバッカニアーズのチーム合同練習(OTA)に姿を見せ、リーダーとしての地位を確立し、2022年シーズンをより成功させるための土台を築こうとした。同じDTのエンダマカン・スーがチームを去り、ベア自身も4年7,300万ドル(約93億8,196万円)の延長契約を結んだことで、5年目を迎えるベアにはその役割を担う必要があり、新しい責任を彼は歓迎している。
「俺は遊び好きだけど、それを少し抑えて、リーダーとして主導権を握ろうと思っている」とベアは話す。「その役割はけっこうしっくりきているんだ。俺よりも年上の選手も何人かこのチームでそういう立ち位置を担っているから、俺一人というわけじゃない。グループとして協力できていると思っているし、必要な時にリーダーシップを発揮できている。それが一番いいところだと思っている」
引退生活を一瞬だけ楽しんだクオーターバック(QB)のトム・ブレイディが司令塔として戻り、ベアがディフェンス側でこれまで以上にリーダーの役割を担うことで、バッカニアーズがシーズン第9週に予定されているラムズとの再戦よりも先を見据えていることは明らかだ。
両チームともプレーオフ進出に向けて準備万端のロースターをそろえている。バッカニアーズがスーパーボウル優勝で得られる栄光を再び手にするために、過去3回の対戦で敗れている現チャンピオンを克服しなければならないとしても、それは驚くべきことではないだろう。
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