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チャージャーズがエルセグンドに新しい施設を起工

2022年05月20日(金) 11:49


ロサンゼルス・チャージャーズ【NFL】

チャージャーズがロサンゼルスで迎える将来について疑問を抱いている人がいるとすれば、オーナーのディーン・スパノスは、現地18日(水)に行われた新しい本部の起工式がその疑問を払拭しくれることを期待しているようだ。

ロサンゼルス・チャージャーズは約1万7,000坪の敷地ですでに工事を始めており、施設は2024年7月に完成する予定となっている。

「5年の歳月を経てようやく将来のためのホームを手に入れた。ここがわれわれの新しいホームだ」とスパノスは述べている。

チャージャーズは2017年にサンディエゴからロサンゼルスへ移転した。2020年に完成したSoFiスタジアムをロサンゼルス・ラムズと共有する形で本拠地とするまでの3シーズンは、カーソンにあるサッカースタジアムを拠点としていた。

常設施設の場所を探している間、チャージャーズは2017年からオレンジ郡にあるコスタメサに仮本部を設けていた。

チャージャーズが新しい本拠地として検討したのは、ほとんどがロサンゼルス郡内の土地だった。

新しい本部はロサンゼルス国際空港から5km弱、SoFiスタジアムからおよそ7kmの場所に位置する。ビバリーヒルズにある不動産仲介業者の『Sonnenblick-Eichner Co.(ソネンブリック・アイクナー社)』は3月に、この施設のために2億7,600万ドル(約352億8,660万円)の建設資金と永続融資を手配したと発表している。

『Gensler Sports(ジェンスラー・スポーツ)』が設計したこの複合施設には、3つのフルサイズのフィールドのほか、チームのミーティングルームやトレーニングスペース、屋上の会員用ラウンジ、eスポーツのためのゲームスタジオを備えたメインビルなどがある。また、チャージャーズのトレーニングキャンプもここで開催される予定だという。

オレゴン大学でNFL級の設備を経験しているクオーターバック(QB)のジャスティン・ハーバートは、このような本部があればフリーエージェント(FA)の獲得や現役選手を引き留めるのに役立つと話している。

「これでトップクラスの施設を持つチームと肩を並べることができるだろう。スパノスファミリーは莫大な資金を投資してくれている。あとは選手である俺たちがどれだけ試合で結果を残せるかにかかっている」とハーバードはコメントした。

NBAのロサンゼルス・レイカーズとNHLのロサンゼルス・キングスもエルセグンドに本拠地を置いており、レイカーズオーナーのジーニー・バスとキングスの社長であるリュック・ロビタイルも式典に出席している。

ラムズオーナーのスタン・クローンキーは数千億円を投じて宮殿のようなSoFiスタジアムとその周辺の施設を建設した。その一方で、ラムズのコーチや選手たちはいまだに、チームが2016年にセントルイスから戻って来た際にサウザンドオークスのカリフォルニアルーテラン大学のキャンパス内に建設した、簡素なトレーニング施設に置かれた仮設トレーラーで、平日のトレーニングに励んでいる。

そんなラムズもついに数シーズン後には移転できるかもしれない。今月初めには、廃業したウッドランドヒルズ・プロムナード・モールをクローンキーが1億5,000万ドル(約191億6,400万円)で購入したことがロサンゼルスの市議会議員によって確認されている。チームはその跡地にトレーニング施設を建設すると見られているが、現段階でラムズはそのような計画を発表していないばかりか、クローンキーが土地を購入したことも公表していない。

スパノスは、スーパーボウルのディフェンディングチャンピオンよりも先に、チームが新しい施設の建設に着工できたということにはこだわっていないようだ。

「いいか、われわれも彼らと同じように、まずはやるべきことをやらなければならない。こんなことで1位や2位を争うつもりはない。そんな風には見ていない」とスパノスは断言している。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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