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WRブラウン加入後も「自分の役割は変わらない」とイーグルスWRワトキンス

2022年05月21日(土) 18:38

フィラデルフィア・イーグルスのロゴ【Ric Tapia via AP】

フィラデルフィア・イーグルスがテネシー・タイタンズとのトレードでワイドレシーバー(WR)A.J.ブラウンを獲得したことを受けて、当然ながら人々は興奮し、イーグルスの将来を楽観視するようになった。

ブラウンがWRデボンタ・スミスと共に恐ろしいコンビを形成すると予測されている一方で、ブラウンの獲得によって他のワイドレシーバーがターゲットになる回数やその可能性が少なくなってしまうかもしれない。それが現実だ。

しかし、イーグルスのWRケス・ワトキンスの見立てはそうではない。

『Philadelphia Inquirer(フィラデルフィア・インクワイアラー)』のジョシュ・トレンティーノによると、ワトキンスは現地18日(水)に次のように語ったという。「ブラウンを獲得できたのは良かった。ルームに脅威となる存在が増えた。俺たちは本当にダイナミックになれると思う」

「みんないいヤツだし、競争しながらそれぞれの役割を果たしていく。自分の役割は変わらないし、これからも自分のやるべきことをやっていく」

ワトキンスはルーキーイヤーだった2020年に6試合しか出場できず、レシーブ7回という結果に終わったが、2021年シーズンには今後に期待ができるような成績を残した。レシーブ43回で647ヤードを記録してワイドレシーバーとしてはスミスに次ぐ2位に、チーム全体の中では3位につけている。ワトキンスの評価は上がり始めていたが、昨季にランヤードでリーグトップに輝いたイーグルスオフェンスにブラウンが加われば、状況は大きく変わってしまうように見える。

それでも、もうすぐ24歳になるワトキンスがブラウンの加入を喜び、自分の役割が変わらないと楽観視しているのは何はともあれ良いことだと言えよう。

ワトキンスには、新たに発見された多才さとスロットでプレーできる能力、そしてスピードといった特徴がある。

サンフランシスコ・49ers戦で91ヤードのキャッチを決めたワトキンスは、ビッグプレーを生み出せることも証明できており、走る速度もイーグルスのWR陣の中で最速かもしれない。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によると、ワトキンスは571回のスナップでスロット、235回のスナップでアウトワイドにセットしていたという。それに比べて、タイタンズに所属していたブラウンは昨シーズンに459回のスナップでアウトワイドに、178回のスナップでスロットにセットしており、シーズンの大半でアウトサイドを任されていた。

ワトキンスの役割を変えてしまう可能性が最も高いのは、イーグルスが新たに契約を結んだもう1人のWRザック・パスカルだ。パスカルはインディアナポリス・コルツに在籍していた昨シーズンに627回のスナップでスロットに配置されていた。それでも、ワトキンスが先発組に入るという見方が優勢であり、ワトキンスは次のように話している。

「正直なところ、去年は自分のコンフォートゾーンから抜け出すことができた。俺はキャリアを通してずっとアウトサイドでプレーしてきたけど、スロットに移ったことで、自分のコンフォートゾーンから抜け出せたんだ。今はインサイドもアウトサイドも、両方行けるようになったし、それは自分にとって新たな武器になっている」

イーグルスは昨シーズンよりも有力な選手を多くそろえているが、それでもワトキンスは一歩も引くつもりはないようだ。

【RA】