レイダース元HCグルーデンによる訴訟の取り下げを求めるNFLの申し立てが却下
2022年05月26日(木) 11:00ラスベガス・レイダースの元ヘッドコーチ(HC)であるジョン・グルーデンは、自身が書いた攻撃的な電子メールが流出するなど、「悪意ある組織的な一連の動き」によって昨年10月に辞任に追い込まれたとしてリーグを訴えている。NFL側はこの訴訟を取り下げさせようとしていたが、現地25日(水)に申し入れが却下された。
ネバダ州の裁判官は、10年1億ドル(約127億4,500万円)の契約を6シーズン以上残した状態でレイダースを去ったグルーデンが、NFLコミッショナーのロジャー・グッデル相手に起こした訴訟において、二つの重要な論点についてリーグ側に不利な判決を下している。
90分の審理の後に双方の弁護士はコメントを控えたが、グルーデンは 「ゴー、レイダース」と宣言しながら法廷から出てきた。グルーデンはエレベーターに向かう途中で、リーグとグッデルに対する自分の訴訟が最後まで審議されることを望むと記者団に話している。
リーグの弁護士を務めるカノン・シャンガムは、グルーデンの主張を全面的に取り下げさせるか、またはリーグがこの論争を仲裁裁判に移行させることを求めたが、クラーク郡地方裁判所のナンシー・アルフ判事は要求をすべて却下した。
リーグには“リーグまたはプロフットボールの最善の利益にとって有害な行為”に対して行動を起こす責任があると、リーグの弁護士は主張している。
一方のグルーデンは、自分が送ったことに疑いの余地がない電子メールを公開されたことにより、NFLとグッデルにキャリアを潰され、今後も契約が難しい状態に追い込まれたと訴えている。グルーデンはさらに、公共の法廷で繰り返すには不適切な「人種差別的、女性差別的、同性愛嫌悪的」な言葉がその電子メールに含まれているとシャンガムが判事に述べたことも非難している。
この電子メールは約一年前に、当時はワシントン・フットボール・チームと呼ばれていた現コマンダースの職場文化について調査が行われた際、リーグが入手した約65万通の電子メールの中から見つかったものだ。
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