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前体制から「スムーズな移行」ができるとスティーラーズ新GMカーン

2022年05月28日(土) 16:24

ピッツバーグ・スティーラーズのオマール・カーン【AP Photo】

ピッツバーグ・スティーラーズは今世紀に入ってから初めて新しいトップを募集していた。

スティーラーズは前ジェネラルマネジャー(GM)ケビン・コルバートの重要な部下であり、長年にわたってコルバートの後継者として育成されてきたオマール・カーンを新GMに据えている。継続性を重視しているスティーラーズは、そうした信頼できる原則からの逸脱を嫌うことで知られており、カーンは自分が指揮を執る中でも同じような方針を貫くつもりだ。

現地27日(金)に行われた就任会見で、カーンは「多くの変化は起きないだろう。当然、実行したいことや導入したいことはたくさんあるが、大きくは変えないつもりだ」と述べている。

カーンは最近までフットボールおよびビジネス運営部門副社長を務めていたが、コルバートがジェネラルマネジャーに就任した年の1年後にあたる2001年にスティーラーズのフロントオフィスに加わって以来、さまざまな役割を担ってきた。カーンが主に担当していたのは契約交渉の指揮とサラリーキャップの管理であり、この2つはジェネラルマネジャーの基本業務でもある。このような大きな期待が寄せられる仕事に対して豊富な経験を持っているカーンは次のようにコメントした。

「この役職に就いたら当然、責任は少し変わるが、今までやってきた多くのことに着手し、もちろん他のことにも手をつけていくつもりだ。スムーズな移行となるだろう」

コルバートの退任は以前から予告されていたことであり、コルバートはカーンが助言を求めればすぐに対応できるようにしているはずだ。カーンはすでにコルバートと共に働く中で多くを学んでおり、彼らが親密であるがゆえに、スティーラーズは容易にカーンを後任にする決断を下している。

コルバートから何を教わったのかと尋ねられたカーンは「いくつかある」と答えた。「1つ目は、ジョー・グリーン(スティーラーズの元ディフェンシブタックル/DT)が話すときは耳を傾けること――これが1つ目だ。2つ目は、ケビンより前から続いていることだが、われわれが常にドラフトを通じてここを形成しているということだ。このことは決して忘れてはならないし、これからも忘れない。彼はいつもそれを重視していたし、それはアート・ルーニー(スティーラーズの球団社長)にも通じることで、これからもそうあり続けるだろう」

スティーラーズはプロデーを見て回ることで知られており、カーンは今後、新たなメンバーと共にこれに参加するようになる。カーンは新アシスタントGMであるアンディ・ウェイドルを始めとし、フロントオフィスに数名の新メンバーを迎える予定だ。以前、フィラデルフィア・イーグルスに所属していたウェイドルは、スティーラーズがカーンを選ぶ前にGMの候補にもなっていた。スティーラーズは金曜日、シェルドン・ホワイトをプロスカウティング責任者として採用し、ダン・コルバートをカレッジスカウティング責任者に昇格させたことも発表している。

彼らはクオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガーが引退した後のスティーラーズを新たな時代へと導いていく。コルバートは置き土産として、ピッツバーグ大学出身のQBケニー・ピケットを1巡目で指名した。そして今、スティーラーズの次なるステップはカーンの判断に委ねられている。“夢の仕事”を引き継ぐにあたり、将来を楽しみにしているカーンはこう語った。

「その軌跡を楽しみにしている。今、ロッカールームに90人がいて、これからの展開がとても楽しみだ」

【RA】