ニュース

「誰もが選択肢になり得る」とチーフス攻撃陣について話すQBマホームズ

2022年05月28日(土) 19:15

カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ【AP Photo/Travis Heying】

カンザスシティ・チーフスの攻撃がタイリーク・ヒル抜きでどうなるかは、AFC西地区の王者にとって、2022年レギュラーシーズン開始まで疑問となり続けるだろう。

マイアミ・ドルフィンズへのトレードでヒルがチームを離れた後、チーフスは、フリーエージェント(FA)とドラフトでプロボウラーが残した穴に対処したが、クオーターバック(QB)のパトリック・マホームズによると、ヒルの穴を埋めると考えられるのは1人の選手だけではないという。それどころか、QBはプレーメーカーの集まりによってチーフスが次のシーズンにより予測不可能なチームになると考えている。

「それは今年の攻撃を見ればわかるようになるし、今年はどの選手もその答えになるだろう。1人の選手で穴を埋めることはない。明らかにトラビス(ケルシー)はまだ多くのパスキャッチ、多くのヤードを獲得しようとしているが、レシーバー陣全体がビッグデーを迎えようとしているし、それは俺たちが使用することができるアドバンテージになり得るよ」と現地26日(木)に、チームの合同練習(OTA)でマホームズは新旧のワイドレシーバー(WR)の選手にパスを投げた後にそう話した。

「レシーバー陣の層はとても厚い。いいレシーバーがたくさんいるから、どの選手が成功するかはわからない。競争が必要なんだ。彼らは最終的に俺たちを助けてくれるから、ロースターに入るために毎日競争してほしい」

ケルシーはタイトエンド(TE)だが、彼は紛れもなくチームのナンバー1レシーバーだ。プロボウルに7回選出された彼は、6シーズン連続で1,000ヤード以上を獲得しており、これはNFL史上他のタイトエンドが達成したことのない偉業である。彼は同様に6シーズン連続で80回以上のキャッチを記録し、 最近4シーズンは連続で90回を超えている。

ケルシーの後に誰が来るかは、大きな問題である。フリーエージェントで契約したマルケス・バルデス・スカントリングとジュジュ・スミス・シュスターはチーフスのスターターとして、2巡目指名の新人スカイ・ムーアまたは現在ハムストリング損傷を抱えているメコール・ハードマンと一緒に起用されることになるだろう。

バルデス・スカントリングは、スピードにおいてヒルに匹敵する選手だが、彼はこれまで頼りになる選手として話題になったこともなければ、グリーンベイ・パッカーズの4年間で38回を超えるキャッチを記録したこともない。スミス・シュスターは元プロボウラーだが、それは2018年のことだ。ピッツバーグ・スティーラーズでの彼の記録は、少なくとも一時期はチームでナンバー1の役割を果たしていたが、それ以降落ち込んでおり、しかも現在はケガ明けである。ハードマンは2021年シーズンに59回のキャッチ、693ヤードというキャリアハイを記録した後だが、ワイドアウトとしては少し期待に応えられないでいる。

マホームズの考え方としては、ヒルの代役は必要ないが、もはやケルシーとヒルを止めるためにゲームプランを立てる必要ない相手ディフェンスにとって、それよりも困難となるような選択肢を多く持とうとしているようだ。

「今年は、どこからディープボールが来るかわからないような、これまでとは変わったチームになると思う。すべてのプレーに対応できる様々なレシーバーが多くいるから、どこからショートパスが来るかもわからないと思うよ」とマホームズは話した。

バルデス・スカントリング、スミス・シュスター、ムーアとハードマン以外にも、無数の作戦がある。ジョシュ・ゴードンはチームに戻り、元1巡目指名のコリー・コールマンが加わり、ドラフト外フリーエージェントのジャスティン・ロスはすでにOTAで頭角を現している。

マホームズとレシーバー陣は以前、テキサスでオフシーズンのワークアウトを一緒に行った。それは仲間意識と傾向を構築するという点で、重要なワークアウトだった。

「そういう相互関係を構築するんだ。特に俺たちの攻撃の大部分は、フィールド上でその関係を築くことで成り立っていると思う。お互いがどう動いているか会話しなくても理解することができる。わかっているんだ。だから、練習で俺たちはその相互関係によって同じページにいるように感じているし、それを構築し続けるつもりだよ」マホームズはそうコメントした。

チーフスのレシーバー陣のスピードや厚さは欠けていないが、今のところそれはヒルの移籍の余波で不確実性に満ちている。それゆえ、マホームズと彼の多くの選択肢であるレシーバー陣は相互関係を構築し続け、タイリークのいないチームに対する疑問に対して、アリゾナ・カーディナルスとの2022年シーズン開幕戦まで答え続けるだろう。

【AK】