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ブラウンズQBワトソンに23件目の民事訴訟

2022年06月01日(水) 14:14


クリーブランド・ブラウンズのデショーン・ワトソン【NFL】

現地5月31日(火)、マッサージ中の性的暴行やハラスメントの疑いによる新たな訴えがクリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)デショーン・ワトソンに対して申し立てられた。これでワトソンは23件の民事訴訟の対象になっている。

新たな訴えが申請されるのは2021年4月以来のことになる。民事訴訟の総数が23件に達したのは2度目のことで、以前に一人の原告女性が訴えを取り下げていた。

火曜日の訴えはニア・スミスさんの個人名を明らかにした形で提出されている。スミスさんはヒューストンの“A New U Salon Spa(ニューUサロン・スパ)”で働いており、2020年6月から9月にかけてワトソンと3回対面した。

最初の施術の際、スミスさんは“事態は次第におかしくなった“と述べており、ワトソンから臀部を集中的にマッサージするよう希望されたという。ワトソンは2回目のマッサージの際に原告の臀部をつかもうとし、原告の背後をなで上げ、性行為を行いたくないか原告に訪ねたとされている。スミスさんは最後のセッションとなる3回目の際に、ワトソンが自分の前で裸になり、体を覆うことを拒んで、繰り返し性行為を要求したと主張している。

NFLは火曜日の提訴についてコメントしていない。

26歳のワトソンは弁護士のラスティ・ハーディンを通じて疑いを否定している。

声明の一部として「デショーン・ワトソンは昨年3月にわれわれの事務所のメンバーがそれについて彼女と話し合ったときと同様、これらの疑いを強く否定する」と述べられていた。

「彼女は8月にソーシャルメディアでこれらの疑いについて繰り返しており、彼は当時にそれらを否定している。彼女の論点で唯一目新しいのは、以前のバージョンよりも極端な虚飾が施されている点だ。デショーンが否定しているのはこれまでと変わらない」

ワトソンは火曜日より前に提訴されていた疑いについて、誤った行為は一切なかったと主張しており、女性らとの間にあった性行為はいずれも同意の上のものだとしている。テキサスの2件の大陪審は10名の女性による刑事告訴を拒絶した。

今回の提訴の以前、原告は5月24日から放送された『HBO』の “Real Sports with Bryant Gumbel(リアル・スポーツ・ウィズ・ブライアント・ガンベル)”でワトソンとその弁護団が取り上げられるのを視聴したという。当初、スミスさんは“反発を恐れて”提訴しなかった。しかしながら、この番組を見たことで考え方が変わったという。

弁護士は「その中で、原告は被害者の皆さんが前に進み出て証言する勇気に心を打たれ、ワトソンとその弁護団による原告側への不当な態度や改めて傷つけるような行為に非常に気分を害した」と明かしている。

「しかし、彼女に決意を固めさせたのは、今になっても“謝るべきこと”や何らかの過ちはなかったとしているワトソン自身だった。彼女がこの件に求めている補償は最小限であり、ワトソンの行為が間違っていたという結論に法廷が行き着くことを望んでいる」

ワトソンにはNFLによる処罰が科される可能性もある。リーグは個人行動規範の違反がなかったかについて、独立した調査を行っている。

リーグの調査担当者は以前、ヒューストンでワトソンと面談した。NFLコミッショナーであるロジャー・グッデルは春季リーグミーティングの場で、リーグはワトソンについての“調査完了に近づいている“と話したものの、処罰が科される場合のタイムラインについては明かしていない。

2017年から2020年にヒューストン・テキサンズでプレーしていたワトソンは、この3月にトレードでクリーブランド・ブラウンズに移っている。

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