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QBカイラー・マレーがカーディナルスのOTAに参加

2022年06月02日(木) 09:49

アリゾナ・カーディナルスのカイラー・マレー【AP Photo/Matt York】

ドラマティックなオフシーズンを送っているクオーターバック(QB)カイラー・マレーだが、だからといってオフシーズンアクティビティに一切姿を見せないということはなかった。

アリゾナ・カーディナルスの先発QBであるマレーが、現地1日(水)に今オフシーズンで初めて練習場に戻っている。

「アリゾナ・カーディナルスのQBカイラー・マレーが今日のOTAでフィールドに登場」

マレーは水曜日の練習に先立ち、火曜日にカーディナルスの施設に到着したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロが伝えた。

マレーのチーム復帰が近いうちの延長契約を示唆するわけではないが、新契約締結に向けた“誠実な”話し合いが行われている兆候ではあるとガラフォロはつけ加えている。

カーディナルスのヘッドコーチであるクリフ・キングスベリーは以前、マレーが6月に行われる出席必須のミニキャンプには参加する見込みだと話し、チーム合同練習(OTA)は自主参加であることを強調していた。

このオフシーズンにしばしば大きな話題になっていたマレーは、今年初めに自身の『Instagram(インスタグラム)』ページからカーディナルスに関連するものをすべて削除。その後、マレーの代理人であるエリック・バークハードが長い声明を発行し、マレーがカーディナルス残留を望んでいること、一方でフランチャイズクオーターバックにふさわしい延長契約を希望していることを表明した。

3月下旬、マレーはチームでの未来に何の懸念もないと主張したものの、それからわずか3週間で、新契約がない限りマレーはプレーしない見込みだとNFLネットワークのトム・ペリセロが報じている。

カーディナルスは4月下旬にマレーの新人契約の5年目オプションを行使し、2022年シーズンが終わった後の財政面の保証をいくらか確保した。これは不確実な現状がなかったとしても当然の動きであると同時に、状況がこう着状態に陥った場合のマレー側の影響力を小さくしている。

だが、どうやらマレーとカーディナルスはそういった方向には進んでいないようだ。マレーが練習に参加したことはチームにとっては和解の申し出のようなものであり、両者が契約延長に向けて本格的な話し合いに向かう希望が見えてきた。マレーはカーディナルスが全体1位指名権を注ぎ込むだけではなく、元1巡目指名選手のジョシュ・ローゼンを1シーズンで手放してまで選んだクオーターバックなのだ。

残った最大のハードルは財政的、および感情的な部分になる。カーディナルスはマレーという選手、そしてフランチャイズクオーターバックの価値を見定めなければならない。マレーは過去2シーズンの両方で終盤にかけて苦戦した。2021年にはポストシーズンに到達することで最終目標にちかづいたものの、ディビジョンライバルに手痛い敗北を喫した苦い思い出は簡単に払拭できるものではない。

両サイドが伸ばした手がいずれ結ばれるとすれば、それはマレーがワークアウトにやってきたことに始まるプロセスの最高到達点になる。いつものことだが、このあとの状況を見守っていこう。

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