バッカニアーズに「大きな期待」を寄せるQBブレイディ、TEグロンコウスキーの復帰を希望
2022年06月10日(金) 11:26クオーターバック(QB)トム・ブレイディはキャリアで8度目のスーパーボウル優勝を目指すために引退を撤回してタンパベイ・バッカニアーズに戻ってきた。
昨シーズンにチームを2007年以来のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区優勝に導いたTB12ことブレイディは、現地9日(木)に行われた参加義務のあるミニキャンプの終了時、組織に一貫性があるため、再びポストシーズンを勝ち進んでいける可能性があると語っている。
ブレイディは「もうシーズンは始まっている。毎日、そこで競争している。良くなるか悪くなるかのどちらかだ。汗をかくためにやるんじゃなくて、何かを成し遂げるためにやるんだ」と強調し、「つき合いはこれまでで一番長くなっているんだから、これが僕たちが最高のフットボールをするための最高の機会であるべきだと思うし、そうならなきゃおかしいだろう? お互いを知り、スキームを知り、試合では多くの困難な状況を乗り越えてきた。そして今、僕らはそこに出て可能な限り良い形で実行していかないといけない」と続けた。
ブレイディはバッカニアーズでの初年度にチームをロンバルディトロフィーに導いている。そこで活躍した主力選手をチームにとどめたバッカニアーズは、昨シーズンのディビジョナルラウンドで、最終的にスーパーボウル覇者となったロサンゼルス・ラムズに大差をつけられたところから逆転まであと一歩のところまで迫った。
ブルース・エリアンスの退任後にそれまで守備コーディネーター(DC)を務めていたトッド・ボウルズがヘッドコーチ(HC)職を引き継いだため、バッカニアーズは他チームより継続性があるという点で有利な状況が続いている。バッカニアーズは主力選手の大半を呼び戻しただけではなく、ワイドレシーバー(WR)ラッセル・ゲージやディフェンシブエンド(DE)アキーム・ヒックスと契約を結び、ガード(G)シャック・メイソンをトレードで獲得してオフェンシブラインマン(OL)の損失を和らげてきた。
ただ、ブレイディ率いるオフェンスはタイトエンド(TE)ロブ・グロンコウスキーがチームに戻るのか、それとも引退するのかという重要な問題を抱えている。ブレイディは木曜日、グロンコウスキーが戻ってくることを希望しているが、かなわない場合にチームは彼の役割をどのように埋めるかを考えるだろうと明かした。
「明らかに、完全に本人次第だと思う。僕たちは全員、彼と一緒にプレーしたいと思っているけど、彼は自分にとって最善の決断をしないといけないし、彼もそれを分かっている。彼のことを気にかけている人なら誰でも、彼が自分にとって正しいことをしている、つまり、それを理解しようとしていることを知っている。トレーニングキャンプは6週間くらい先だから、理解するために必要なことは何でもしないと。彼がそうなれば僕たちも望みを持てるし、そうじゃなかったら僕たちは出て行って自分たちが何をすべきかを考えなければならない」
引退を撤回してバッカニアーズであと1シーズンは過ごすと決めた後、8月に45歳になるブレイディは引退後の進路も定めている。TB12は選手生命を終えた後に『Fox Sports(フォックス・スポーツ)』のメインNFLアナリストになるために10年の大型契約を締結した。
ブレイディは引退後の計画について「幼い頃にこのスポーツが大好きになって、今でも大好きなんだと思う。これからもフットボール界に身を置くつもりだ。それははっきりしている」と話している。「面白くなるだろうね。いつそうなるのか、もしくはいつ引退を決断するのかを楽しみにしている。普通のオフシーズンを過ごさなかったことについてはいろいろあるけど、どんなふうになるのかが分かったから面白かった。だから、良かった。いろんな人とたくさんいい議論ができたし、とても勉強になった。だから、思っていたよりもスムーズに移行できるはずだ」
その移行はブレイディが引退したときに起こるのだろう。現在は8つ目のスーパーボウルリングに集中しているブレイディはこうコメントした。
「戻って来られてうれしいし、チームメイトと戻って来られてうれしい。素晴らしい1年になるだろう。一生懸命に頑張らないと。僕たちは自分たちが成し遂げようとしていることに大きな期待を持っている。良い選手がたくさんいる。でも大したことじゃない。出て行ってやるしかないんだ」
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