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TEとしても練習しているファルコンズQBフランクス

2022年06月10日(金) 14:57


アトランタ・ファルコンズのフェレイペ・フランクス【Ric Tapia via AP】

腕力と同様に脚力も優れているデュアルスレットのクオーターバック(QB)フェレイペ・フランクスがその手腕を発揮する機会が増えてきた。

アトランタ・ファルコンズで2年目のシーズンを迎えるフランクスは、OTA(チーム合同練習)でタイトエンド(TE)としてワークアウトを行っている。

アーカンソー大学出身のドラフト外フリーエージェント(FA)としてファルコンズに入団したフランクスは、現地9日(木)に実施されたOTAで新人QBデズモンド・リッダーからタッチダウンパスをキャッチし、その日に最も注目を集めた。

チームの記者であるスコット・ブレアによると、フランクスは「プレーが成立しているのを見るのは自信になる」と語ったという。「自分だけじゃなくて、素晴らしいボールを投げてくれたリッダーや、他のレシーバーたちにも言えることだ。みんなの努力の成果だ。俺だけがルートを走っているんじゃない。みんなが自分の仕事をしたからあのプレーが実現したんだ」

「プレーが成立したことが分かったらうれしいし、シーズンに向けて不可欠な要素になるだろうね。確実に自信につながった」

この展開はフランクスとファルコンズにとって完全に新しいものではない。チーム公式サイトによれば、フランクスは昨シーズンにスペシャルチームとタイトエンドとしてのレップスを受けていた。

しかし、今回はフランクスがタイトエンドをプレーしている時間がより注目を集めており、その時間も伸びている。

『Associated Press(AP通信)』によると、攻撃コーディネーター(OC)デイブ・ラゴーンは「今、彼はクオーターバックよりもタイトエンドとして取り組んでいる」と明かしたとのこと。

身長約198cmで体重約106kgと、確かにタイトエンドにふさわしい体格をしているフランクスは、2021年ドラフト1巡目で指名された身長約198cmで体重約112kgのカイル・ピッツを抱えているNFLでも屈指の身体能力の高さを誇るタイトエンドルームに貢献できる可能性がある。現在、フランクスはマーカス・マリオタやリッダーを擁する、こちらも身体能力が高いQBルームの一員だ。

リッダーがファルコンズの将来を担うQBとして期待され、マリオタがヘッドコーチ(HC)アーサー・スミスの下で先発として2回目のチャンスを得ている中で、フランクスが他のポジションでより大きな貢献ができるかを試してみる価値はある。

ワイドレシーバー(WR)コーダレル・パターソンはキャリア最初の8シーズンでスペシャルチーム要員としてオールプロに4度選出されたが、スミスHCが2021年に指揮を執り始めるまでは彼のポテンシャルを完全に引き出した人物はいなかった。ファルコンズは今オフシーズンの初めにディフェンシブバック(DB)エイバリー・ウィリアムズをランニングバック(RB)に転向させている。フランクスのポジション変更はスミスHC率いるファルコンズにとって、さらなる利益を生むものになり得るのだろうか?

その答えを予測するのは早計だが、フランクスはこの機会を得られたことを喜んでいる。

ルーキー時代に9試合に出場してパスアテンプト1回、キャリー3回を記録したフランクスは「自分にできることは何でもする。それよりもクオーターバックとタイトエンドのルームで自分自身の価値を高める方が重要だった。俺からすれば、タイトエンドでもクオーターバックでもスペシャルチームでも、もっと多くのことができるようになりたい。何でもやるさ」と強調した。

現在、フランクスはタイトエンドともクオーターバックとも練習しているため、学ぶことが2倍ある。アーカンソー大学に転校する前にフロリダ大学でチームメイトだったピッツと一緒に取り組めているのが、フランクスにとって助けとなっているようだ。

「本当に求められていることを身につけたい」と話しているフランクスは「タイトエンドといるときは、彼らが何をやっているのかを理解したいから何も見逃せない。一度にあまりに多くのことはやりたくない。だから、そのポジションを学び、もちろんクオーターバックルームでもうまくやっている。必要とされていることには何でも対応したいんだ」と続けている。

求められていることが何であれ、どんなポジションであれ、フランクスはその課題に向き合っているようだ。

ピッツやパターソンと、2022年ドラフト1巡目で指名したWRドレイク・ロンドンを中心に攻撃陣を構築したいファルコンズにとって、身体能力の高い24歳の選手をタイトエンドのオプションとして抱えていることはまさに魅力的なことだと言えよう。

【RA】