QBロジャースの進退が漠然としていたことがパッカーズを去った一因だとレイダースWRアダムス
2022年06月10日(金) 17:26今オフシーズンに成立した大型トレードにより、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースとワイドレシーバー(WR)デイバント・アダムスの歴史的に見ても素晴らしいコンビは解消されたが、両者の間に遺恨は一切ない。
ラスベガス・レイダースに移ったアダムスは現地9日(木)に報道陣に対し、ロジャースの進退の不透明さがグリーンベイ・パッカーズから退団する一因になったものの、ロジャースとの関係は現在も良好だと明かした。
アダムスは「ああ、そうだ。俺たちは何回も話し合った。プロセス全体を通しても話し合った。彼は俺の状態を把握していたし、俺も彼の状態を把握していた」と強調している。
「彼がこの間言っていたように、俺たちは話し合ってきた。将来のこととか、グリーンベイでの所属期間のこととか、フットボール全般についてどう考えているかということについて話したと彼は言っていたけど、そういうことが自分の決断にもつながった。というのも、自分のキャリアの中で――これはグリーンベイにいる他の誰かとか、クオーターバックを非難しているわけじゃないし、特にジョーダン・ラブのことは大好きだ。彼は最高なんだけど――本当に大きなことを成し遂げて人々の記憶に残りたいという願望があって、1年や2年でアーロンがいなくなることを受け入れられるような状況じゃなかったからだ」
「だから、ここに来る決断をしたし、子どもを育てたい場所、家族、家の近くであることが関係していることを彼は尊重して理解してくれた。何回もいい話し合いをしてきた。俺の考えを理解してくれたし、俺も彼の考えを理解したから、そのままにしておいたんだ」
パッカーズを離れたいと要求したアダムスを「責めることはできない」とロジャースが語ったことを受けて、アダムスとロジャースの現在の関係が疑問視されるようになった。ロジャースは3年1億5,000万ドル(約200億6,355万円)の契約延長に合意する前、オフシーズンの大半で引退を検討してきた。
レイダースと5年1億4,125万ドル(約188億8,654万円)の契約を結んだアダムスは、カレッジ時代のチームメイトであるQBデレック・カーと共にNFLの新章に入る。オールプロに2回選出されてきたアダムスは、これまで8シーズンを共にしてきたロジャースと、まだ適応している途中のカーとの明確な違いを挙げつつ、両者の類似点を説明した。
「正直に言うと、才能や能力に関しては本当に似ていると思う」とアダムスは明かしている。
「ボールの投げ方は全然違う。デレックがそこでボールを投げる。そうしたらすぐに次の展開になる。アーロンは体幹を整えてボールをさっと出す能力がある。だから、リリースの方法はかなり違うけど、彼らは(レシーバーが)ブレイクするのを見ていたらボールを遅らせることができる。(レシーバーが)すでに(フィールド上の標示)数字の外側にいる場合、その人がサイドラインにたどり着く前にボールを出せるクオーターバックはそういない。腕力があり、ゲームやメンタル的な部分を理解していることも、2人の共通点だ。2人ともそれに執着して起こっていることをすべて把握している」
カーは昨シーズンに428回のパスを成功させ、4,804ヤードを記録してキャリアハイを更新し、レイダースを5年ぶりのプレーオフ進出に導いた。31歳のカーは指揮を執り始めてからわずか8シーズンの間にパスヤード、パス成功率、タッチダウンパス数でレイダースの歴代トップに輝いているが、プレーオフで勝利したことは一度もないため、真のレガシーをまだ残せていない。
カーのプレーを向上させるのはアダムスのようなパスキャッチ能力に長けた選手だけでなく、ヘッドコーチ(HC)ジョシュ・マクダニエルズの指揮下で1年目を迎えるレイダース攻撃陣全体だ。何度も一緒にポストシーズンを勝ち進んだロジャースと築いてきたような関係をカーとも築きたいと考えているアダムスは次のようにコメントしている。
「似ているところはたくさんあるけど、だいぶ違うし、デレックは歴代の偉大な選手のようになることを追い求めている立場にあると思う。つまり、さっきも言ったように、デレックのことを軽く見ているわけじゃない。デレックを軽んじていたら、ここにはいないさ。でも、まだ自分とジェリー・ライスを比較する段階じゃないと思っている――すべてが終わるか、もう少し時間が経って全体的に公平になれば分かるだろう。デレックも同じでお互いにそれを追い求めているし、やることはたくさんある」
【RA】