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新生シーホークス守備陣で“輝く”ことを目指すLBヌウォス

2022年06月12日(日) 18:04

ニューイングランド・ペイトリオッツのジュリアン・エデルマンとロサンゼルス・チャージャーズのウチェナ・ヌウォス【AP Photo/Charles Krupa】

クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンとラインバッカー(LB)ボビー・ワグナーの退団よって、シアトル・シーホークスの印象深い時代は終わりを迎えたが、シアトルでは新たな時代が始まろうとしている。

シーホークスは攻守両面で優れたリーダーを失ったものの、新たに契約を結んだLBウチェナ・ヌウォスはチームがロースターの大幅な入れ替わりにうまく対応できると信じているようだ。

現地10日(金)に『NFL Total Access(NFLトータル・アクセス)』に出演したヌウォスは次のように理由を説明している。「なぜなら、彼らはみんな、理由があって集められたからだ。シーホークスについて考えるとき、偉大さと過去に在籍していた選手たちが思い浮かぶ。だから、あのフロントオフィスはチームをまとめる方法を知っているんだと思う。だから、シーホークスに来る人はけっこうイケてるんじゃないか。それが理由の1つで、ミニキャンプとかOTA(チーム合同練習)で9週間、彼らと関わって、彼らがもたらしてくれるものや、才能のレベル、仕事やビジネス進め方を見ることができた。これからもそれを楽しみにしている」

シーホークスは今オフシーズンにヌウォスと2年2,000万ドル(約26億8,830万円)の契約を締結。ヌウォスは新守備コーディネーター(DC)クリント・ハートの下で新たなスキームに馴染もうとしているシーホークス守備陣に、新加入したメンバーの1人だ。2018年ドラフトでロサンゼルス・チャージャーズから2巡目指名を受けたヌウォスは、チャージャーズではバックアップとして過ごし、アピールする機会にほとんど恵まれなかった。これまでに先発出場したのはわずか25試合だが、サック15.0回、ロスタックル21回、QBヒット45回を記録するなど、ポテンシャルは発揮している。

LBシャキール・バレットが2019年にタンパベイ・バッカニアーズに入団した後、バッカニアーズの守備陣をスーパーボウル優勝を狙えるレベルまで引き上げたのと同じように、ヌウォスは自分自身がシーホークスに変革をもたらす存在になれると信じているようだ。

2021年にサック5回を記録してキャリアハイを更新したヌウォスは「チャージャーズではメルビン・イングラムとかジョーイ・ボサみたいに、たくさんの素晴らしい仲間に恵まれていたから多くのことを学んだ。別のチームに行って、新しいルームや新しい街に、これまで学んだことをすべて持ち込むことができる。新鮮な空気を吸うように、自分にとって良い環境になるだろうし、そこで本当に輝いて自分の名前を広められると思う」と話している。

シーホークスはハートDCの指揮下で守備陣がもっと積極的になることが期待されている。ディフェンシブフロントをアップグレードする要員として、ディフェンシブエンド(DE)のシェルビー・ハリスとクイントン・ジェファーソンも迎え入れられた中で、ヌウォスはセーフティ(S)ジャマール・アダムスとLBジョーディン・ブルックスがそのプレーメイク能力を発揮できるように、ダイナミックな役割を果たすことを目指している。

「ドロップとかラッシュに関しては去年やっていたことと似ている気がする」とヌウォスは明かし、「シアトル・シーホークスにとっては新しいスキームで、まだ慣れないこともあるだろうけど、周りのメンバー全員に自信を持っている。素晴らしいピース、素晴らしい才能がそろっている。みんながお互いを褒め合っているから、これをまとめ上げるのが楽しみだ」と続けた。

ヌウォスにはシーホークスでリーダーシップを発揮するチャンスもある。ヌウォスは昨シーズンにチャージャーズからウォルター・ペイトン・マン・オブ・ザ・イヤーにノミネートされており、フィールドの内外を問わない人柄の良さが証明された。ナイジェリア系のヌウォスは最近ではNFLアフリカとの取り組みにも携わっている。

ウィルソンの退団後、誰がクオーターバックを務めるのかが注目される中、シーホークスの守備陣はチームの救世主となるべく準備を進めている。

「すべてが順調だ」と強調しているヌウォスはこう続けた。「現地に着いた途端、誰もが前向きに明るく接してくれた。コーチングスタッフはエネルギーにあふれていて、みんなが一緒にいて、仲間意識や兄弟愛みたいなものがあって、それを感じ取れた。だから、仕事に取りかかるのがとても楽しみだ」

【RA】