ニュース

「誰にも暴力は振るっていない」と主張を続けるブラウンズQBデショーン・ワトソン

2022年06月15日(水) 15:18


クリーブランド・ブラウンズのデショーン・ワトソン【AP Photo/David Richard】

3月に行われたクリーブランド・ブラウンズの入団会見以来となる公の場でのコメントで、クオーターバック(QB)デショーン・ワトソンは自分から性的暴行を受けたと主張している複数の女性からの告発に異議を唱え続けた。

ブラウンズが今週に3日間の日程で実施するミニキャンプの初日にあたる現地14日(火)、ワトソンは「以前も言ったように俺は誰に対しても暴力を振るったことはない。俺は誰にも嫌がらせをしたことがないし、誰かを見下したことも、何かするために強制したこともない」と述べている。

このコメントは、3月にワトソンが彼の行動に関して”後悔”していないかと記者団に聞かれた時の彼の答えを鏡写しにしている。ワトソンは、その発言を支持するかどうか尋ねられた。

「その質問は、多くの人の心を揺さぶったと思う。ただ女性だけに限らず、リーグの女性から男性、その他の人まで多くの人だ。俺はそのときに“後悔していない。俺は誰かに暴力を振るったり、見下したり、嫌がらせをしたりしたことはない”と答えた。しかし同時に、それが地域社会や自分以外の人たちに与えた影響について、俺自身後悔していることも認識しているよ。それには俺の家族も、この組織も含まれる。このロッカールームで、この質問に答えなければならないチームメイトも含まれる。クリーブランド・ブラウンズのファンも含まれるし、男性、女性、世界中のすべての人が含まれる。ひとつ後悔しているのは、この件が引き起こした多くの人々への影響であり、それに対処しなければならないのは大変なことだ」とワトソンは話した。

ワトソンがマッサージセッション中に性的暴行や不適切な振る舞いを行ったとする訴訟がこの2週間で2件追加され、ワトソンに対する民事訴訟は合計24件となった。『New York Times(ニューヨーク・タイムズ)』は6月7日、ワトソンが2019年秋から2021年春にかけて、少なくとも66人の異なる女性をマッサージセラピーのセッションのために雇ったと報じ、これはワトソンがこれまでヒューストン・テキサンズでの5年間に雇ったと述べていた推定40人をはるかに上回る人数だという。

ワトソンは、『New York Times(ニューヨーク・タイムズ)』が報じた数字は正確かと質問された。

「俺と弁護士がこれまで話してきた内容からすると、数字は正確だと思わない。でも同時に、これは法的な問題であり、俺は本当に詳細に触れることができないんだ」と、ワトソンは答えた。

ワトソンはこれまで、いかなる不適切な行為も否定し、女性たちとの性的行為は合意の上だったと主張してきた。テキサス州の2つの大陪審は、10人の女性から提出された刑事告訴についてワトソンを不起訴としている。

ワトソンはNFLから懲戒処分を受ける可能性があり、NFLは彼がリーグの個人行動規範に違反したかどうかを独自に調査している。ワトソンは5月にリーグの調査員と面会しており、NFLはワトソンの懲戒処分の可能性について、裁定の時期を明らかにしていない。

「NFLの担当者にも数週間前に会って、彼らが言うことは何でもしたよ。彼らの質問には正直に何でも答えた。俺は彼らが連れてきた人々と何時間も過ごしたし、俺ができることは、正直に、正確に何が起こったかを伝えるだけなんだ。彼らには彼らの仕事があると知っているから、俺はそれを尊重する必要があって、俺たちがやりたかったことは協力することだ。彼らには、リーグのために決定を下す必要がある」とワトソンは話している。

ワトソンはまた、昨年、彼の弁護団が告発者と和解することを申し出たという報道についてのコメントも避けた。

ワトソンは、彼が和解のためにオープンであるかどうかを尋ねられたときに「前も言ったように、ただ俺の名前を潔白にし、事実と法的手続を続けることができるようにしたい。だから今、俺がしていることは、潔白を証明し、法廷ですべての事実を明らかにし、それに集中することができるようにしたいだけなんだ」とコメントした。

【AK】