ルーキーWRワトソンを「鍛え上げる」と意気込むパッカーズCBアレクサンダー
2022年06月24日(金) 11:40グリーンベイ・パッカーズにとって、オールプロ級のワイドレシーバー(WR)デイバント・アダムスなき後をどうするかがトレーニングキャンプ中と2022年シーズンを通して一番の課題となる。コーナーバック(CB)のジャイア・アレクサンダーはパッカーズがその穴を埋めるために、自分にできることをやろうとしている。
アレクサンダーはこの夏の計画の一部として、若いWR陣の成長を促進させる予定だという。
「試合で必ず報われるはずだから、俺はあいつらをできるだけ苦しめるつもりさ。切磋琢磨して鍛え上げるんだ。彼らがより良くなるためならなんだってやる」とアレクサンダーは今月はじめに『USA Today(USAトゥデイ)』の“Packers Wire(パッカーズ・ワイヤー)”で述べている。
パッカーズは4月のドラフトでトレードアップによって2巡目でWRクリスチャン・ワトソンを獲得し、4巡目でWRロミオ・ドゥブスを指名した。ルーキーたちは今シーズン、ベテランWRのランドール・コブ、サミー・ワトキンス、アレン・ラザードらとともに、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースのターゲットに加わる。
ノースダコタ州立大学出身のワトソンにとっては、ワイドレシーバールームにいる経験者たちだけで十分とも言えるが、本人はアレクサンダーの指導を歓迎しているようだ。
「それは俺をより良くするだけだ」とワトソンは話している。「彼は、どうして俺のルートを妨害できたのか、どうして俺のルートを読めたのかを率直に教えてくれるだろうし、もし俺がオープンになれば、それが俺にとって最善のルートだったってことが分かる」
身長約195cm、体重約94kgのワトソンはNFLスカウティングコンバインの40ヤード走で4.36秒を記録しており、ナンバー1レシーバーになるための体格と身体能力を備えている。大学でのシニアシーズンには43回のキャッチで800ヤードとタッチダウン7回を記録しており、2巡目で指名される選手の一人として挙がっていた。
ワトソンは「彼が俺とマッチアップして指導してくれるのは、ボールの反対側にいる選手とはいえ、間違いなく素晴らしい経験だ」とコメントしている。
パッカーズのルーキーたちが練習で、攻守で相手となる選手たちから指導を受けるのは最近よく見られる状況だ。そしてそれは、ほとんどの場合において成功したシナリオと言えよう。
2018年シーズンを前にアレクサンダー自身もそれを経験しており、アダムスがアレクサンダーをプロのレベルへと引き上げている。アレクサンダーはルーキーながら11試合に出場し、その後NFLのトップCBの一人へと成長した。パッカーズはその報酬として、5月16日にアレクサンダーと4年総額8,400万ドル(約113億4,336万円)の契約延長を結んでいる。
最近では、昨年にCBエリック・ストークスが1巡目指名のルーキーとして早々に頭角を現した。その時にもアダムスが、NFLのエリートレシーバーをカバーするとはどういうことかをストークスに見せつけている。その結果、ストークスはシーズンはじめには成長に伴う苦戦を強いられたものの、やがてパッカーズのナンバー1カバー選手として、ケガで戦線を離脱したアレクサンダーの後を継いだ。
123回のレシーブ、1,553ヤード、タッチダウン11回というアダムスが昨年に残した結果は、ベテランのオールプロ級選手ですら容易に達成することはできないだろう。だが、パッカーズの強力なオフェンスの中でワトソンには活躍するチャンスがある。そして、アレクサンダーはワトソンが重要な役割を果たすことができるように最善を尽くしている。
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