新政権下のジャイアンツQBジョーンズの将来について語ったイーライ・マニング
2022年06月26日(日) 13:08ニューヨーク・ジャイアンツのクオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズが2022年シーズンに向けて準備を進めている中、その前任者がフランチャイズにおけるジョーンズの将来について考えを語った。
ジャイアンツから5年目オプションを行使されなかったため、フランチャイズQBになれることを証明するという課題に直面している25歳のジョーンズは、2022年に“運命の分かれ道”とも言えるシーズンを迎えようとしている。
ジョーンズがその課題に対応できるかどうかは数カ月後まで分からないが、元チームメイトのイーライ・マニングは現地24日(金)に“マニング・パッシング・アカデミー”の場で、ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボール率いるジャイアンツの新しいコーチングスタッフの力を借りれば、ジョーンズが現状に打ち勝つより良い機会を得られるかもしれないと考えていると強調した。
マニングは『NFL Total Access(NFLトータル・アクセス)』に出演した際に『NFL Network(NFLネットワーク)』のレット・ルイスとのインタビューで「ダボールコーチや彼らのやっていること、スタッフ、ジョー・シェーン(新ジェネラルマネジャー/GM)、それから施設を見て、雰囲気が変わってきたなと思った」と話している。「だから、ダニエルには期待している。ものすごく熱心に取り組んでいるのを知っているし、たくさんのオフェンスやコーチングの変化を経験してきたから、今度こそ実を結んでほしいと思っている」
先発QBを務めていたマニングから学び、マニングの引退後にフランチャイズQBを引き継ぐ絶好のチャンスをものにすると期待されていたジョーンズは、2019年シーズンが始まる前にドラフトで指名された。しかし、リーグ入りしてから3シーズンの間、デューク大学出身のジョーンズはそうした期待に応えられなかった。ボールのコントロールに苦戦することがしばしばあり、多くの人が若いクオーターバックに期待する安定したリーダーシップと才能も発揮できていない。
ジョーンズがニューヨークで過ごしてきた時間は、マニングの最初の数年間とは対照的だ。マニングはジャイアンツで初めて先発を務めたシーズンにチームをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区優勝に導いただけではなく、4年目にはスーパーボウル優勝までもたらしている。言うまでもなく、ジョーンズの在任期間はこれまで、そうした成功とは程遠く、ジャイアンツはジョーンズを司令塔に据えてから勝ち越せてすらいないのだ。
ところがマニングは、自分が成功を収められたのはキャリア最初の12年間に同じヘッドコーチの下でプレーすることによる一貫性があったからだとコメント。パット・シューマーとジョー・ジャッジがそれぞれ2シーズンにわたってヘッドコーチを務めた後に解任され、ジョーンズはすでに3つ目のコーチングスタッフの指導を受けている。シェーンGMとダボールHCが引き継いだ今、ジョーンズはさらに別のシステムに適応しなければならない。常に新たなオフェンスを学ばなければならない状況は、ジョーンズが期待通りの選手とリーダーに成長することをかなり難しくすると指摘したマニングは、次のように話している。
「5年目まではずっと同じオフェンスにいて、分かっていたから新しい選手が入ってきても指導ができたし、攻撃コーディネーター(OC)や(元HCのトム)コフリンと同じ言葉で話し、同じことを伝えられていた。ジョーンズの場合は、すべてが新しくてそれを学ばなければならない。彼は一貫して学び続けようとしているけど、すべてを理解するにはただただ時間がかかる」
しかし、ダボールHCが指揮を執るようになったことで、ジャイアンツの状況が好転する可能性が出てきた。ダボールHCは直近までバッファロー・ビルズで攻撃コーディネーターを務めており、そこではQBジョシュ・アレンをリーグ屈指のクオーターバックの1人に育て上げている。ダボールHCが組織に良い影響を与えているというマニングの感覚が正しければ、ジョーンズはダボールHCと共に仕事をすることで、ジャイアンツが望む――チームを新たな成功の時代へと導いてくれるような――選手へと成長できるかもしれない。
【RA】