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NFLが経済的平等を強化するためにコントラクト・ウィズ・ブラック・アメリカと提携

2022年07月01日(金) 10:52


NFLロゴ【Matt Patterson via AP】

ナショナルフットボールリーグは現地30日(木)、アーティストで起業家のオシェア・ジャクソン(別名アイス・キューブ)が主導し、包括的な経済活動に焦点を当てた取り組みである『Contract with Black America Institute(コントラクト・ウィズ・ブラック・アメリカ/CWBA)』と提携することを発表した。CWBAとNFLのパートナーシップは、NFLの経済的な公平性の向上と、黒人が経営する企業とのパートナーシップに特化したものとなる。

この協業は、リーグ全体における金融、テクノロジー、生産分野の機会を特定し、アメリカの人種的・経済的な貧富の差を解消するために、全米の黒人ビジネスへの直接・間接的な支出を増やすことに重点を置く。

アイス・キューブは次のようにコメントしている。「CWBAは1年以上にわたってNFLと緊密に協力し、黒人コミュニティとより強力で実質的な経済的パートナーシップを構築するためのリソースを特定してきた。俺の長年のビジネスパートナーであり、エンターテイメント業界専門の弁護士であるジェフ・クワティネッツ、アドバイザーのジャロン・スミスとクリス・ピルカートンらCWBAのチームは、全米の黒人コミュニティのために測定可能な経済成長の成果をもたらす企業パートナーシップを構築することに注力してきた。これは正しい方向への大きな一歩だと信じている」

NFLは、CWBAのような組織とのビジネスパートナーシップを多様化するという強い内部のコミットメントに基づき、昨年中に『Ariel Investments(アリエル・インベストメンツ)』、『City First/Broadway Bank(シティ・ファースト/ブロードウェイ・バンク)』、『Cover Communications(カバー・コミュニケーションズ)』、『Fearless Technology(フィアレス・テクノロジー)』などの黒人が経営している、またはオーナーを務める企業に対して1億2,500万ドル(約169億8,500万円)を支出し、配分してきた。

シティ・ファースト・バンクの社長兼CEOのブライアン・アーグレットは「われわれはナショナルフットボールリーグおよびコントラクト・ウィズ・ブラック・アメリカと戦略的パートナーシップを結んだことをうれしく思っている」と述べた。「このパートナーシップは、マイノリティ企業が成長を促進するための資金と機会を確保できるよう、各組織の取り組みを支援し、加速させるものとなる。このようなパートナーシップは、黒人社会における公平な経済的変化を促進し、シティ・ファースト・バンクをはじめ、経済成長と地位の向上のために資本を投入する黒人主導・黒人所有の金融機関の成長を支援するために不可欠である」

NFLコミッショナーのロジャー・グッデルもコメントを発表している。

「CWBAとのパートナーシップは、リーグ内で行うすべてのことにとって、明確な目的を持った組織との提携が重要であることを改めて認識させるものだ。黒人によるビジネスはわが国の経済的繁栄の中で大きな役割を担っている。だが、これらのビジネスが常に飛躍的な成長の機会に恵まれていたわけではないことも理解している。ゆえに、アイス・キューブや彼の組織であるCWBAのようなパートナーに恵まれ、包括的な経済活動の拡大に向けて継続的かつ総合的に推進できることをうれしく思っている」

NFLは長年、マイノリティ、女性、LGBTQ+、退役軍人が経営する企業にスーパーボウルやドラフトでの機会を提供する“ビジネスコネクトプログラム”を運営してきた。これを基盤として、今後も戦略的に国内でパートナーシップを結ぶことによって、取引先の拡大と多様化を目指している。

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