ブラウンズがQBメイフィールドをパンサーズにトレード、条件付き2024年5巡目指名権と引き換え
2022年07月07日(木) 06:19クリーブランドにおけるベイカー・メイフィールド問題がついに決着を見た。
現地6日(水)、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロは、クリーブランド・ブラウンズとカロライナ・パンサーズが、メイフィールドと条件付きの2024年ドラフト5巡目指名権(4巡目指名権になる可能性あり)とトレードすることに合意したと報道。この取引は身体検査待ちとなっている。その後、パンサーズがメイフィールド獲得を発表した。
ブラウンズは今季、メイフィールドに1,050万ドル(約14億2,730万円)を支払うことになっており、NFLネットワークのマイク・ガラフォロによれば、800万ドル(約10億8,740万円)以上のキャッシュとサラリーキャップスペースを確保できるという。
ブラウンズでのメイフィールドの旅路は2018年ドラフト1位指名を受けてスタートした。メイフィールドは多くのアップダウンを経験したものの、最終的にはブラウンズがデショーン・ワトソンを追い求め、獲得したことで離別へと傾いた。ブラウンズがトレードでのクリーブランド入りに向けてワトソンを説得しようとした結果、不満を覚えたメイフィールドは、当初、ワトソンが行き先の候補としてブラウンズを排除してすぐに、トレードを要請していた。
その後、ワトソンが考えを改めてブラウンズ入りを決断すると同時に、クリーブランドのメイフィールド時代は終わりを迎えた。3月中旬以降、ブラウンズはメイフィールドのトレード先を探していたものの、交渉に多くの手立てがないまま、チームはメイフィールドをロースターにとどめつつもチーム施設から遠ざけ、許容可能なオファーを待っていた。
そして今週、待望のオファーがもたらされた格好だ。
ブラウンズオーナーのディー・ハスラムとジミー・ハスラムはトレードを発表した声明の中で「ベイカーがクリーブランド・ブラウンズにもたらしたすべての貢献に感謝したい。ドラフトされた瞬間から、この組織と街のためにすべてを捧げてくれた。激しい競争心を持ってして、ファンベースに興奮を与え、そのポジションにおいて非常に長い間、なされなかったことを達成してくれた」とコメントしている。
メイフィールドが向かうカロライナには同じ2018年ドラフト組のトップ3指名選手であるサム・ダーノルドがいる。メイフィールドとダーノルドはそれぞれルーキー契約の最終年を迎えており、2人とも1,885万8,000ドル(約25億6,300万円)を受け取ることになっていた。メイフィールドの契約はその数字を500万ドル(約6億8,000万円)に引き下げる一方で、ダーノルドの今後に疑問を投げかけてもいる。
ガラフォロによれば、今後は2018年ドラフトトップ3指名選手2人がトレーニングキャンプで競争し、誰がパンサーズの先発クオーターバックを務めるかが決定されるとのこと。パンサーズのロースターには3巡目指名されたルーキーのマット・コラルもいる。
ダーノルドは2021年にトレードでパンサーズに移籍しており、チームの再生プロジェクトの一環として実現したトレードだが、長期的なコミットメントに値することを証明できていない。一方で、メイフィールドは昨季、複数のケガを抱えながら懸命にプレーするも苦戦を強いられ、ブラウンズは司令塔について他の選択肢を模索することとなり、最終的にメイフィールドのトレードに至っている。
2022年のパンサーズ再生プロジェクトはメイフィールドに出番が回ってくるようにも見える。肩関節唇の断裂と肩の骨折を修復するための手術を受けたメイフィールドが完全に健康体を手に入れられれば、1シーズンを通して、ダーノルドが果たせなかった成果を成し遂げられることを証明するチャンスを手に入れられるだろう。
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