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契約最終年を迎えるRBジェイコブスに期待するレイダースQBカー

2022年07月09日(土) 11:52


ラスベガス・レイダースのデレック・カー【AP Photo/Ron Schwane】

ラスベガス・レイダースのランニングバック(RB)ジョシュ・ジェイコブスは2022年に突如として契約最終年という重要なシーズンを迎えようとしている。

レイダースから2019年ドラフト1巡目指名を受けたジェイコブスは、今オフシーズンに5年目オプションが行使されなかったため、プロ4年目のシーズンがネバダで過ごす最後のシーズンになる可能性があるのだ。

とはいえ、ジェイコブスには少なくとも1人、クオーターバック(QB)デレック・カーという強力なサポーターがいる。

ベテランQBのカーは現地7日(木)に『NFL Total Access(NFLトータル・アクセス)』に出演した際に『NFL Network(NFLネットワーク)』のMJアコスタに対し、今オフシーズンにチームが才能のある選手を確保したおかげで窮地に陥っているジェイコブスが大きな活躍をするのではないかと期待していると語った。

「ジョシュのことはすごく楽しみにしている」とカーは話しており、こう続けている。「これだけ武器がそろっているのを知っているからこそ、彼は自分ができる限りベストな状態になるよう、ものすごく熱心に取り組むようなやつだ。たぶん、他のチームが“ああ、ジョシュ。お前にやられたよ”って言うような試合を何回もすることになるだろうね」

「誰が分かるんだ? 何が起こるかなんて誰にも分からないだろ? ひとつ言えるのは、レイダースのメンバーはフィールドで良い結果を残すために全力で取り組むやつらばかりで、それは勝利を保証するものじゃないけど、より良いチャンスを与えてくれるってことだ」

ジェイコブスをはじめとし、タイトエンド(TE)ダレン・ウォーラーやワイドレシーバー(WR)ハンター・レンフロウ、バックアップRBケンヤン・ドレイクは攻撃陣のスター選手としてチームに戻ってきたが、2022年にアレジアント・スタジアムで最も注目を集めるスターはオフシーズンに新たにチームに加わったWRデイバント・アダムスだろう。3月にグリーンベイ・パッカーズとのトレードで獲得されたアダムスは、2018年シーズン中にトレードされたWRアマリ・クーパー以降、初めてとなる正真正銘のナンバー1ワイドレシーバーになるはずだ。実際、レンフロウは昨年、レイダースのレシーバーとして2016年以来初めてレシーブヤードでチームをリードしている。

レイダースは他にも、WRのキーラン・コールやデマーカス・ロビンソン、RBのブランドン・ボールデンやエイミール・アブダラー、ヤコブ・ジョンソンといったスキルポジションの選手も加えた。さらに、ドラフトでRBザミール・ホワイトを指名したことを踏まえると、2022年にジェイコブスの成績が落ちたとしても驚くに値しない。特に、新体制は自分たちがそろえた人材に任せたいという思いもあるだろう。

アラバマ大学出身のジェイコブスは2019年にレイダースに加入して以来、チームの中でもトップクラスで安定した成績を残してきた。オフェンス部門年間最優秀新人賞の投票で2位に輝いたジェイコブスは、キャリア最初の3シーズンで平均1,000ランヤード以上を稼いでおり、タッチダウン28回を記録している。ここ3年間の各シーズンで1,200スクリメージヤード以上、タッチダウンラン7回以上を記録したのはジェイコブスの他にあと1人しかいない。

しかし、昨シーズンはチームがこれまでの8シーズンで最もカー頼りになっていたこともあり、ジェイコブスのラン記録は低下している(キャリー217回で872ヤード、タッチダウン9回)。一方のカーはパス成功数(428回)とパスアテンプト(626回)、パスヤード(4,804ヤード)でキャリアハイを更新し、チームをプレーオフ進出に導いた。ちなみに、ジェイコブスはシンシナティ・ベンガルズに敗れたワイルドカードラウンドでタッチ17回、127スクリメージヤードをマークし、レイダースの全選手の中でトップに立っている。

アダムスのようにパスキャッチの才能に恵まれた選手を投入することによって、ジェイコブスが2022年に活躍する機会はさらに減ってしまうのだろうか。はたまた、相手守備陣が他の選手に気を取られている間にジェイコブスにもチャンスが巡ってくるのだろうか。その答えは、ヘッドコーチ(HC)ジョシュ・マクダニエルズが初めて指揮を執る中でのチームの成績だけではなく、ジェイコブスの将来にも大きな影響を与えるはずだ。

【RA】