ニュース

長期契約を望むも見通しがつかない4人のフランチャイズタグ選手

2022年07月15日(金) 12:51


マイアミ・ドルフィンズのマイク・ガシキ【AP Photo/Wilfredo Lee】

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地14日(木)に報じたところによると、フランチャイズタグを指定された選手が長期契約を結ぶ期限にあたる東部時間7月15日(金)16時が迫る中、契約締結を目指す4人の選手――シンシナティ・ベンガルズのセーフティ(S)ジェシー・ベイツ三世、カンザスシティ・チーフスのオフェンシブタックル(OT)オーランド・ブラウン、マイアミ・ドルフィンズのタイトエンド(TE)マイク・ガシキ、ダラス・カウボーイズのTEダルトン・シュルツ――のうち、いずれも契約を結ぶ見通しが立っていないという。

この1週間で、前述のどの選手も契約延長に向けた動きがほとんどなく、今のところはいずれも実現しないまま期限を迎えそうな気配だ。

ベイツ三世と同じくフランチャイズテンダーにサインしていないブラウンは、チームとの話し合いが最も白熱している状態だと見られている。NFLネットワークのマイク・ガラフォロは火曜日、ブラウンがトレーニングキャンプをホールドアウトすると見込まれている上に、シーズン第1週の出場さえ辞退する可能性があると報じた。昨年にチーフスでの初年度を過ごし、過去にプロボウルに3度選出された経歴を持つブラウンは、まだテンダーにサインしていないため、罰金の対象にはならない。ブラウンがレフトタックル(LT)の最高クラスの年俸(2,300万ドル/約31億9,643万円)を要求している一方で、チーフスはライトタックル(RT)の最高クラスの報酬(1,900万ドル/約26億4,066万円)を提示しており、双方は金額面でこう着状態に陥っているとガラフォロは伝えている。また、ラポポートは木曜日、一向に動きがない状態で金曜日の期限が近づき、トレーニングキャンプの開始日である26日(火)も近づく中で、ホールドアウトの可能性もあると報じた。

また、ベイツ三世とベンガルズの間にはほとんど会話がなかったとラポポートは伝えている。昨年のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)王者にとって欠かせない存在だったベイツ三世は、リーグで最高額の報酬を得るセーフティになれる契約を求めてきた。現在その立場にあるのは、つい先日ピッツバーグ・スティーラーズとの年額1,824万ドル(約25億3,432万円)の契約にサインしたSミンカ・フィッツパトリックだ。ベイツ三世は2022年にタグでプレーすれば報酬が1,290万ドル(約17億9,164万円)になる予定であり、彼はこの金額を受け取ることが見込まれているとラポポートはつけ加えている。

ガシキとシュルツも2022年にタグでプレーし、それぞれ約1,090万ドル(約15億1,438万円)を稼ぐ見込みだ。

ラポポートによると、レシーブ78回、808レシーブヤード、タッチダウン8回というキャリア史上最高のシーズンを終えたばかりのシュルツとカウボーイズは、契約延長に関しては意見が一致していないものの、シュルツが今年にタグをつけてプレーすることに関しては双方ともに承知しているとのこと。

また、その状況は、最近になってドルフィンズとほとんど会話を進めていなかったガシキにとっても同じだという。ガシキは4年目にあたる昨季にキャッチ73回、780ヤードをマークしてキャリアハイを更新した。

2022年にフランチャイズタグが適用されたのは全部で8人だ。ワイドレシーバー(WR)デイバント・アダムスはグリーンベイ・パッカーズからラスベガス・レイダースにトレードされ、大型の契約延長を実現させている。また、ジャクソンビル・ジャガーズのOTキャム・ロビンソン、タンパベイ・バッカニアーズのWRクリス・ゴッドウィン、クリーブランド・ブラウンズのTEデイビッド・ジョクもそれぞれ契約延長をかなえた。期限まで丸1日もない中で、契約延長を成し遂げるにはかなり大きな展開が必要になるだろう。

【RA】