アメリカ男子代表がワールドゲームズのフラッグフットボール初代王者に輝く
2022年07月16日(土) 11:34現地14日(木)夜、破竹の勢いで無敗をキープしたフラッグフットボールのアメリカ男子代表が歴史を打ち立てた。
アラバマ州バーミングハムで開催された『The World Games 2022(ザ・ワールド・ゲームズ2022、以下ワールドゲームズ)』で、タッチダウンが多くディフェンスの少ない、一進一退の勝負の中、46-36でイタリアを破ったアメリカが金メダルを獲得した。この勝利により、アメリカ男子代表はワールドゲームズ初のフラッグフットボール金メダリストとなった。
アメリカのクオーターバック(QB)ダレル・ドーセットは試合後、『NFL Network(NFLネットワーク)』のステイシー・デールズに「信じられない。気持ちをどうしていいのか分からなくて、涙をこらえている」と話した。
アメリカは準々決勝での不戦勝を含む6勝0敗という完璧な成績で金メダルを獲得。国際試合での5連覇を達成し、史上最多の6度目の優勝を果たした。
ドーセットはノンストップで合計5つのタッチダウンを決めてアメリカをリード。後半、アメリカとイタリアの攻撃はそれぞれ1回のドライブで止められたため、ドーセットはパス4回を投げて1回しか成功しなかったが、アメリカ代表チームのジェームス・カルフーンのインターセプトが決定的となった。カルフーンのインターセプトはアメリカが優位に立つために必要な機会を与え、残り7分を切った時点で46-30とした。
ブルース・マップは3回のタッチダウンキャッチを成功させ、多才なラデリック・”パブロ”・スミスは準決勝で4タッチダウンを決めた後、パスとラッシングで1回のタッチダウンをマークしている。
アメリカの勝利を決定づけたものとしては6回中5回の成功を誇ったタッチダウン後の得点機会が挙げられる。アメリカが毎回2得点を追加した一方、イタリアはクオーターバックのルーク・ザラドカがタッチダウン6回の活躍を見せたものの、PATは1回も成功できなかった。
イタリアが試合の最初のドライブで得点した後、アメリカは屈することなく、ビッグプレーと攻撃的なアプローチに頼って、豊富な攻撃力を発揮した。
「俺たちは常にお互いに責任を持ち、背中を預け合うつもりだよ」とドーセットは言う。
Final Score of the Gold Medal Game : USA 46, Italy 36#RepTheFlag pic.twitter.com/fHki1I6bqA
— U.S. National Football Team (@USNFT) July 15, 2022
「決勝最終スコア:アメリカ 46-36 イタリア」
イタリアは試合開始直後のドライブで、アメリカ出身のザラドカとジャレッド・ゲルビーノがうまくつないでタッチダウンを収め、6-0とリードした。そのまま、両チームは試合開始となった。
アメリカは時間を無駄にすることなく、ドーセットがワイドオープンのマップを見つけて5ヤードラインの内側にボールを通し、応戦した。次のプレーではドーセットとマップが再びつながり、3ヤードのタッチダウンを成功させた。2ポイントコンバージョンも成功し、8-6と逆転した。
文字通りプレーブックを後ろのポケットに入れてプレーするザラドカのタッチダウンが決まると、またもやイタリアが得点を重ねる展開となり、その後、イタリアの速攻ドライブが始まった。イタリアが12-8と逆転したわずか数プレー後に、アメリカはまたもや逆転した。ドーセットがショベルパスでもう一度マップにパスを通し、アメリカは2本連続で2ポイントを獲得。16-12とリードを広げた。
前半は両チーム合わせて7回のポゼッションすべてでタッチダウンが決まり、24-24。
イタリアの前半最後のポゼッションではザラドカが最後の規定プレーでジャンルカ・サンタゴスティーノをエンドゾーン後方に見つけ、同点に追いついた。イタリアはポゼッションを6回獲得したが、PATを決めることができず、同点で試合を折り返した。
後半に入ると、アメリカは再び速攻を仕掛け、最初のプレーでドーセットがラヴァル・デイビスに45ヤードのタッチダウンパスを通した。さらに2点を追加し、32-24とした後、アメリカがリードを許すことはなかった。
イタリアはそれまで同じ方法でフィールドを進み、32-30までアメリカとのリードを縮める。しかしまたしてもPATを逃した。
イタリアがPATを失敗した後、アメリカはリードした状態で再びポゼッションを取り戻し、ポゼッション2回分リードするチャンスを得た。スミスが目の覚めるようなタッチダウンランでエンドゾーンに飛び込み、38-30とリードするが、ポゼッション2回分のリードを得ることはできなかった。
しかし、カルフーンがインターセプトを決め、この試合最初となるディフェンスによる攻守交代を決めた。
その直後のプレーでスミスがマップのタッチダウンを成功させた。2ポイントコンバージョンも成功し、アメリカは46-30と7分を切ったところで勝利を確実にし、歴史に名を残すことになった。
また、メキシコが木曜日にオーストリアを39-35で破り、銅メダルを獲得している。
USAフットボールによると、16チームが参加するワールドゲームズは、フラッグフットボールが国際的なマルチスポーツイベントの一部となる初めての機会だ。
アメリカのフラッグフットボール代表チームは、このスポーツの国家運営団体であり、米オリンピック・パラリンピック委員会のメンバーであるUSAフットボールによって運営されている。また、すべてのナショナルチームは国際アメリカンフットボール連盟(IFAF)に加盟している。
『NFL Network(NFLネットワーク)』は東部標準時7月21日(木)20時より、男女フラッグフットボールの金メダルゲームを放送する予定だ。
【AK】