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先発QBを決めるのはメイフィールドとダーノルド自身だとパンサーズHCルール

2022年07月26日(火) 15:39

カロライナ・パンサーズのマット・ルール【AP Photo/Chris Carlson】

ヘッドコーチ(HC)マット・ルール率いるカロライナ・パンサーズのクオーターバックルームには選手がそろっている。それはルールHCにとって好ましいことだ。2021年シーズンはQBサム・ダーノルドの苦戦――パフォーマンスと健康の両面で――に対処することを強いられたルールHCだが、2022年シーズンを迎える今はもうひとつの選択肢を手にしている。

トレードによってやってきたベイカー・メイフィールドは、クオーターバックとして理想的な選択肢だ。しかし、ルールHCのスタッフがただメイフィールドにその仕事を手渡すことはない。実際、少なくともコーチ本人の言葉によれば、ルールHCがメイフィールドの先発就任を後押ししているわけではない。

「私としては、先発QBを選ぶのは私の仕事ではない。選手たちがプレーしていく中で、自らそうするんだ。私の仕事は本当に優れた選手がいるようにすることであり――それはやっている――、彼らが確実にチャンスを得られるようにすること。したがって、これはおもしろいだろうし、然るべきときに分かるだろう」とルールHCは語った。

メイフィールドのトレードによって、ルールHCとジェネラルマネジャー(GM)スコット・フィッタラーは少なくともルールHCの理想のシナリオにそった選手獲得を達成している。あとは2人がトレーニングキャンプの競争の中で自分に決断をさせるだろうとルールHCは話した。

それが落ち着けば、ルールHCの注意はパンサーズが成功する道を見出すことに移るだろう。カロライナは3勝0敗でスタートした2021年にタイトル争いにからめる力の片りんを見せたが、状況は急速に変わってしまった。パンサーズはそこからの14戦で2勝しかできず、7連敗でシーズンを終えている。

ほぼどんな状況であれ、昨シーズンよりは良いだろう。昨シーズンのパンサーズは攻撃総合で30位、パスで29位、ランで20位となっていた。3人の異なるクオーターバック、ダーノルドとキャム・ニュートン、P.J.ウォーカーが65回以上のパスを試みたが、いずれもタッチダウン対インターセプト比でポジティブな数字をマークできず、パス成功率は60%を割っている。

パンサーズはランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーという最高の武器も失っていた。マカフリーは2年連続で、多くの試合を欠場している。

「今年は勝てると思っている。勝ちたい」と言うルールHCはこう続けた。

「私は“これだけの数の試合に勝って、自分の仕事を維持したい“などと言いながらシーズンを迎えたことはない。私はそんなことをしない。私は最高レベルで勝ちたい。クリスチャンがそうするように。シャック(トンプソン/ラインバッカー)やこの組織の全員がそうするようにね。だからこそ、私は仕事に備え、ワクワクしながら仕事に向かい、ここにいることにエキサイトしている。われわれが今いる場所が好きなんだ」

メイフィールドはチームにとってアップグレードになるはずだ。クリーブランドで過ごした昨シーズンは負傷の影響を受け、困難が多かったと言え、メイフィールドはパス成功率60.5%、タッチダウン対インターセプト比17対13を記録している。ブラウンズは8勝しかしていないが、それでもパンサーズよりも3勝多い。

メイフィールドは安価でチームにやってきた。2024年の条件付き5巡目指名権だ。契約はあと1年残っているが、証明しなければならないものはあり、新シーズンにモチベーションを高めている。そして、健康を取り戻すためのオフシーズンがある。

ルールHCは誰が先発かを決めるのは選手たちだと語った。しかし、たとえ今の時点でルールHCがそれを認めていなくても、答えはすでに明白なのかもしれない。

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