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プレシーズン開幕戦でファンブルしたRBギブソン、コマンダース先発の座が揺らぐ

2022年08月17日(水) 10:33


ワシントン・フットボール・チームのアントニオ・ギブソン【AP Photo/Nick Wass】

ここ一週間でワシントン・コマンダースのバックフィールドが面白いことになってきた。

2022年のトレーニングキャンプの時点では先発することが確実視されていたランニングバック(RB)のアントニオ・ギブソンがプレシーズンの開幕戦で苦戦し、4回のキャリーで2ヤードしか稼げなかった上にファンブルを1回喫している。このターンオーバーはコーチ陣の間でも引っかかっているようだ。

ギブソンは現地16日(火)の練習でファースト、セカンド、サードチーム、そしてスペシャルチームに加わっており、チームの主力ランニングバックとして期待される選手としては、驚きの隠せない展開となっている。ヘッドコーチ(HC)のロン・リベラはレップス数の配分について、チームは「すべての選手」をさまざまなシナリオで起用しようとしていると説明した。

「このチームでは常にポジション争いが起きている」とリベラHCは『The Washington Post(ザ・ワシントン・ポスト)』のニッキー・ジャブバラに話している。

攻撃コーディネーター(OC)のスコット・ターナーは先週のプレーを受けてのギブソンの立ち位置について、より積極的に発言している。

ターナーOCはギブソンについて「ポゼッションを無駄にすることはできない。ボールをファンブルするということは、ポゼッションを無駄にしているということだ」と『ESPN』のジョン・ケイムに述べた。「まずはボールを守ること。それは必ず修正しなければならない部分だ」

ギブソンのチーム内での立ち位置が突然揺らいだことで、スタッフが3年目の彼に教訓を与えようとしているだけなのか、それとも彼の仕事が本気で危うくなっているのか、疑問に思うのはもっともなことだ。コマンダースが4月のドラフト3巡目で指名したアラバマ大学出身のRBブライアン・ロビンソンは、敗戦に終わったカロライナ・パンサーズとのプレシーズン初戦でキャリー6回、26ヤード、タッチダウン1回をマークして輝きを放っている。

ロビンソンが上昇傾向にある背景には論理的な理由があるという。ターナーOCは火曜日に、コマンダースはロビンソンの活躍を認めており、ハードなランニングスタイルのおかげで良い結果を残せているからだと説明している。

コマンダースには有能なランニングバックがそろっている。ギブソン、ロビンソン、J.D.マキシック、ジャレット・パターソンはいずれもランゲームにもパスゲームにも貢献できるハードランナーであることを証明してきた。しかしながら、4人というのは大抵のランニングバックルームにとって定員オーバーと言える数であり、その中でロビンソンはこれまでのパフォーマンスで自身のチャンスを向上させ続けている。最終的にはギブソンとパターソンの間の戦いになるかもしれない。パターソンは2021年にドラフト外フリーエージェントとしてワシントンに入団した後、ペイトン・バーバーを破って3人目にして最後のランニングバックのポジションを獲得し、ロースターの座を争った経験がある。

パターソンはまたしてもポジション争いに絡んでいる。今回の相手はギブソンになるかもしれず、これは契約金額を考えると驚くべきことと言える。いずれにしても、バックフィールドの序列が整っているとは言い難い状況だ。レギュラーシーズンに向けてどのような形になるかは、これからの2週間ではっきりすることだろう。

【R】