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ベアーズLBロクアン・スミスが練習に復帰、契約交渉は中断へ

2022年08月21日(日) 12:44

シカゴ・ベアーズのロクアン・スミス【AP Photo/Stacy Bengs】

ラインバッカー(LB)ロクアン・スミスが練習に復帰したのはシカゴ・ベアーズにとって朗報だ。

ヘッドコーチ(HC)マット・エバーフラスは現地20日(土)に行われたセッションの後、報道陣に対して次のように話している。「すごく興奮した。彼は今日、個人練習をした。今は活動を再開するための準備段階だ。ずっとストレングススタッフと一緒に調整をしていた。そこではいい感じだったし、あとはフットボールをプレーできる状態まで高めるだけだ。それにはプロセスがあり、われわれは今まさにその途中にある」

とはいえ、問題点もある。ルーキー契約の最終年に向けて準備しているスミスは、新契約をめぐってチームとまだ対立しているのだ。

スミスは「現時点でこれ以上のオファーはないし、シーズン中にもないと思っている」とコメントし、こう続けている。「焦点を当てるところを変えて、今はもうシーズンに集中している。この4年間は素晴らしかったけど、次は5年目だ。特別なもんにしたいだろ? それが俺の計画だ。今シーズンは何があってもプレーするつもり。今シーズンはどんなことがあっても、あごを上げて胸を張って、最後まで悔いのないようにプレーする」

ベアーズとスミスの契約交渉は難航しており、スミスはこのプロセスを“不愉快”だと言い放つなど、感情的な様子も見せていた。しかし、これから始まるシーズンに焦点を当てるために、今のところ、交渉は一区切りがついている。

それでも、スミスの復帰はベアーズの新コーチングスタッフにとって、穏やかな明るい展開だと言えよう。交渉の最終提案を提示されたことで新ジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ポールズから不当な扱いを受けたと感じたスミスは、2週間前にチームにトレードを要請していた。

ポールズGMはスミスとの長期契約を望んでいる姿勢を公には変えていないものの、スミスとベアーズが合意点を見いだせなければ、チームのためになることは何でもすると述べている。

スミスが代理人を立てずに、自ら交渉していることが問題を複雑にしているようだ。同じく代理人を立てていないボルティモア・レイブンズのクオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンもまた、長期契約の締結に至っていないことで注目を集めている。

スミスがトレードを要請し、交渉内容について批判的に語った後、ベアーズはスミスをPUP(故障者)リストから外した。これを受けて、練習に戻らなければ罰金を科されるリスクに直面することになっていたスミスに対し、ベアーズが強硬策をとったと感じた人もいる。スミスはPUPリストを離脱して以降、罰金を科されていないと土曜日に明かした。

25歳のスミスはNFLでの4シーズンで61試合に出場し、そのうち59試合で先発を務めている。また、インターセプト5回(インターセプトリターンタッチダウン1回)、サック14回、タックル524回(うちフォーロス43回)を記録。過去2シーズンには2回連続でオールプロのセカンドチームに選ばれている。

「契約最終年だし、それを受けとめながら実行し、これまで通り自分に賭けてみるよ」とスミスは強調した。

【RA】