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膝負傷のパッカーズLTバクティアリがPUPリスト離脱

2022年08月22日(月) 12:09


グリーンベイ・パッカーズのデービッド・バクティアリ【AP Photo/Jeffrey Phelps】

膝を負傷していたグリーンベイ・パッカーズのレフトタックル(LT)デービッド・バクティアリがPUP(故障者)リストからアクティブ登録され、現地21日(日)に個人ドリルに参加した。

バクティアリもマット・ラフルアーHC(ヘッドコーチ)も、レギュラーシーズン初戦の出場可否に関していかなる宣言もしておらず、むしろ一日一日を大切にするアプローチを選んでいる。

『Associated Press(AP通信)』によると、ラフルアーHCは「一日一日をそのまま受け入れていく。今はシーズン第1週に関して何も考えていない。単に彼がどう反応するかを見たいだけだ。彼の準備が整ったときがそのときだ」と述べたという。

チームの視点から見ると、バクティアリはここ1週間でPUPリストから復帰した4人目の大物選手だ。先週の日曜日にはセンター(C)エルグトン・ジェンキンスとタイトエンド(TE)ロバート・トニアン、ドラフト2巡目指名を受けた新人ワイドレシーバー(WR)クリスチャン・ワトソンが練習に復帰している。

健康状態さえ維持できれば、4人ともパッカーズのNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区4連覇に大きく貢献する選手となるはずだ。

バクティアリはこれまで、ケガからの復帰を目指す旅路の中で何度も挫折を味わってきた。PUPリストからの復帰はその旅にいくらか楽観的な見方をもたらすと言えよう。

バクティアリは4年の契約延長にサインしてから約1カ月半後の2020年12月31日、練習中にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂した。

2021年シーズンは療養に専念し、レギュラーシーズン最終戦のデトロイト・ライオンズ戦までは一度も出場していない。その試合で27回のスナップに参加したバクティアリは、当時第1シードを獲得していたパッカーズにプレーオフで――少なくとも交代要員として――貢献すると期待されていた。しかし、痛みがぶり返したことでパッカーズがサンフランシスコ・49ersに敗れたディビジョナルラウンドには出場できなかった。

日曜日の練習後、バクティアリは報道陣にこう話している。「戻ってきた最初のタイミングで自分だけの時間を持てて、ものすごくありがたかった。最高だったからな。自分の意思とは関係なく、機会を奪われるのはつらいことだ。膝が“ノー”と言ってくるから、なかなか解決できなかった。でも今は、自分の思い通りにはならないことがよく分かっている。自分の運命をコントロールしたいし、今はどっちかというと“おい膝、今日はどんな気分? 調子はどうだ?大丈夫そう? いいね、一緒にやっていこうぜ”って感じ」

ケガをしてから19カ月が経ち、再び痛みに苦しんでから7カ月が経った今、バクティアリはフィールドに復帰して調子を取り戻すための重要な一歩を踏み出そうとしている。

バクティアリが最終的に復帰し、シーズンを通じて膝の状態を管理しながら調子を上げることができれば、パッカーズのランプレーと、ここ2年連続でMVPに輝いているクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースはより危険な存在になるだろう。

バクティアリはその危険度を理解している。そして、これまでとは別の道を歩んでいくことを楽しみにしているようだ。

「これまでの旅に立ち向かってきたからこそ、これから何があっても折れないと思う」と語ったバクティアリは「自分に何ができるのか、何をすればいいのかは分かっている。またプレーできるようになったとき、その瞬間が慰めや安らぎを与えてくれるなら、ただただそれが楽しみだ」と続けている。

【RA】