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LBシャキーム・グリフィンが引退を発表、NFLレジェンズ・コミュニティーへの参加を承諾

2022年08月25日(木) 10:36


シャキーム・グリフィン【Ryan Kang via AP】

NFL史上唯一の片手しかない選手として知られるラインバッカー(LB)シャキーム・グリフィンが、選手としてのキャリアに幕を閉じる決意をした。

現地24日(水)、グリフィンは『The Players’ Tribune(プレイヤーズ・トリビューン)』に“プランA”と題した自筆のメッセージを投稿してフットボールからの引退を発表している。しかし、NFLを離れるわけではないようだ。

グリフィンは最近実施されたNFLコミッショナーのロジャー・グッデルとの会合で、リーグのNFLレジェンズ・コミュニティーに参加し、引退した選手を支援するとともに、現役選手や元選手に対して「試合への参加・離脱から、メンタルヘルス問題への対処法まで、すべて」に助言する役割を引き受けた。グリフィンは「社会奉仕活動への協力を含め、選手たちが経験すること、あるいは達成しようとすることが何であれ、助言と支援を提供するリソースとなる」と記している。

それが彼のプランAだ。

グリフィンはグッデルやその他数名とスーパーボウルウイークのブランチで交わしたこの会話で、人生における次の段階への道筋が見えるようになったと話している。引退する日の朝、グリフィンは“Good Morning Football(グッドモーニング・フットボール)”に出演してこれからの旅路における次の段階について詳しく説明した。

水曜日に「自分にとってのプランAは、常に人を助けることだった」と語ったグリフィンはこう続けている。

「どう見られるか、どうなるかは分からないけど、俺はいつだって誰かを助けるために道を切り開きたい。母は常に誰かを助けるような人だったし、父からは“プランBはフットボールだ。プランAはお前が集中しなければならないことだ。そのために学校に通い、良い成績を取らなければならない”と言われていた。今、それが現実になりつつあるし、だからこそ俺はすごく笑っていたんだ。エキサイティングなことだからね。確かにほろ苦いけど、ずっとやりたかったこと、つまり人々を動機づけ、助ける旅に出ることができるのは、とてもエキサイティングな瞬間だ。そういう前向きな考え方を持つ人に周りにいてもらうこと。自分を信じてくれる人、愛してくれる人がたくさんいて、時には自分自身をもっとよく知るためにその立場に立つからこそ、自分が思っている以上の存在になろうとする精神を持てること。俺にはそれができたんだ」

セントラルフロリダ大学で先発を務め、ドラフト指名を受けてNFL入りし、プレーオフ進出を目指すチームで3シーズンにわたってプレーしたグリフィンは、どんな選手にとっても、ましてや片手の選手にとっては信じられないような偉業を成し遂げてきたと見られているのではないだろうか。

グリフィンはセントラルフロリダ大学時代にオーバーン大学に勝利したピーチボウルで、タックル12回(うちフォーロス3.5回)、サック1.5回という素晴らしいパフォーマンスを発揮してフットボールを観る者たちの心を捉えた。そして、2018年NFLスカウティングコンバインの40ヤード走で4.38秒をマークし、観察者たちを驚かせている。

2018年NFLドラフト5巡目でシアトル・シーホークスに指名され、双子の兄であるシャキール・グリフィンと同じチームに入団したシャキームは、シーホークスでの3シーズンで46試合に出場(うち1試合で先発)した。身長約183cm、体重約103kgのシャキームは主にスペシャルチームでプレーし、キャリアを通じてタックル25回、サック1回、クオーターバック(QB)ヒット6回を記録したほか、2019年のプレーオフでグリーンベイ・パッカーズと対戦した際にも素晴らしいサックを1回マークしている。その後、昨夏はマイアミ・ドルフィンズのロースターで過ごしていたが、最終的にリリースされた。

元選手たちとの交流がこれまでの選手としての活躍と同じくらいインパクトのあるものになれば、グリフィンはリーグにとって大きな財産になるだろう。

グリフィンは競技から離れることについて「ほとんど想像できないこと」だと記していたが、「自分が他の人に与えているポジティブな影響を知っている。大学やフットボールチーム、企業国家アメリカにさえ、自分を疑わずにたゆまず夢を追い求めることについて講演してきた。企業の人たちは俺の話を聞きたいと言ってくれるが、実際には彼らから学ばせてもらえることが多くある。不思議なものだ」とも記している。

幼い頃に学んだことが新しい職務に就く際の指針になると強調したグリフィンは「新しいものを作り出すことで、父がいつも言っていた“見つけたときよりも世界をより良い場所にする”ということを実現」したいと望んでいる。

グリフィンのような選手が身近にいることで、NFLはより良い場所になるだろう。もうプレーすることはないとしても、彼がリーグを去らないのは喜ばしいことだ。

「フィールドでは真のインスピレーションを。フィールド外ではより良い人間に。あなたの物語は何世代にもわたって語り継がれることだろう」

「@Shaquemgriffin、引退おめでとう」

【RA】