性的暴行疑惑のPアライザについて、「真実を明らかにし、正しいことをする」とビルズのマクダーモットHC
2022年08月27日(土) 21:3526日(金)、バッファロー・ビルズのルーキーパンター(P)マット・アライザがサンディエゴ州立大学在籍中の2021年にキャンパス外のパーティーで未成年への集団性的暴行に加わっていたとして民事訴訟を起こされてから初めて、ビルズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットが口を開いた。
アライザはチームと共にホームに戻るとマクダーモットは述べ、30日(火)の最終ロースターカット後もアライザがチームに残るかどうかについては返答を拒否した。
「たった今、試合が終わったところだが、それよりも重要なことについて話したいと思う。現在われわれのチームにいるメンバーの1人に起きていることについて――極めて重大なことであるマット・アライザの状況についてだ」と試合後の記者会見でマクダーモットは切り出した。「非常に胸の痛む話であり、私もわれわれも決して軽く受け止められる状況ではなく、これは非常に重大だ。センシティブな状況であることは理解しており、答えを得るために努力を続けなくてはならないのは明らかだ。そしてそうするつもりだ」
これに先立ってアライザも金曜日に声明を発表している。
「事件の事実は、訴訟や報道の中で描写されたものとは違っている」と『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが入手した声明の中でアライザは述べている。「速やかに事実関係を明らかにすることを望む」
カロライナ・パンサーズと対戦したチームのプレシーズン最後の試合でアライザはプレーしなかった。チームと一緒に25日(木)、ノースカロライナ州シャーロットのバンク・オブ・アメリカ・スタジアム入りしたアライザは試合前には姿を見せていた。現在ビルズのロースターにいるパンターは彼だけとなっている。金曜日の試合ではバックアップクオーターバック(QB)のマット・バークリーがパンターを務めた。
マクダーモットHCはアライザを出さなかったのは自分の判断だったと述べており、“最終的に、そうすることは正しくないと感じたためだ”と付け加えている。
木曜日にサンディエゴ上級裁判所に提出された訴状によると、アライザは住んでいたキャンパス外のホームで当時17歳の少女と性的行為に及び、その後彼女を別の部屋に連れていき、少女はそこで繰り返し性的暴行を受けたとされている。アライザの他に2人のフットボール選手が訴えられており、現在もサンディエゴ州立大学のロースターに載っているゼイビア・レナードと、現在はロースターにいないナウリン・“パーア”・エワリコの名前が記載されている。レッドシャツを経験したアライザは3年生だった2021年にスターパンターに成長し、2022年NFLドラフト以前に全国のトップパンターとしてレイ・ガイ賞を受賞した。
『Associated Press(AP通信)』によると、逮捕者は出ておらず、サンディエゴ警察は公式に容疑者を特定してはいないということだ。
NFLネットワークのマイク・ジアルディが入手した25日のビルズの声明には、「われわれは先日、2021年10月に発生し、マットが関連している民事訴訟について知らされた」と書かれている。「訴訟の深刻さに伴い、われわれはこの件について徹底した調査を行った。この民事訴訟は現在進行中であるため、現時点でこれ以上のコメントはしない」
チームの出した声明に関して、この件について適切な精査がなされたと考えているかと尋ねられたマクダーモットは、「それについては詳述しない」と返答した。
「最終的に真実にたどり着くことを目指すだけであり、真実を知り、正しいことをするのがゴールだ」と彼は語っている。「私の頭と心に繰り返し浮かんでくるのはそれだ。私の全能力を使って真実を知り、正しいことをするのだと」
NFLの個人行動規範はドラフト指名前やチーム加入前の選手の振る舞いには適用されないことになっている。しかし、アライザが刑事責任を問われることになれば、彼はリーグの調査対象となり、リーグポリシーに従って懲戒処分を受ける可能性がある。
『Los Angeles Times(ロサンゼルス・タイムズ)』によると、アライザの弁護士を務めるケリー・アームストロングは性的暴行を否定しているという。
アライザは2022年ドラフトで6巡目に指名された。
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