前ホームで戦うQBウィルソンに「地域で声援を送ってほしい」とシーホークスWRロケット
2022年09月07日(水) 17:45デンバー・ブロンコスのクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンの大切な元チームメイトからシアトル・シーホークスファンに、自分たちの元QBに花を贈ろう、と提言がなされた。
ワイドレシーバー(WR)タイラー・ロケットは現地6日(火)に記者団に対し、自分は間違いなく時間を取ってウィルソンに会いにいき、彼をハグし、マンデーナイトゲームと今後のNFLキャリアの幸運を祈るつもりだと話した。彼らはもう一緒にはいないかもしれないが、ロケットはウィルソンが自分のキャリアにとってどれほど重要だったかを理解しており、数え切れないほどのシーホークスファンにとってもそうだったことを理解している。
「結局のところ、分かっている――これはフットボールだ。競争の世界なんだ」とロケットは『ESPN』を通じて話した。「誰かが去っていくのを見たい人なんていない。でも、誰もが自分にとってベストなことをしなきゃならないってことを理解すべきだし、それが人生なんだと理解したなら、応援してあげるべきだ。別のチームに行ってしまったとか、あれやこれやで腹を立てちゃいけない。俺たちはファンなんだ、そうだろ? 難しいけど、そこから学ぼう」
「でも最終的には、その人自身と選手であることとは分けて考えなきゃならない。誰だって自分にとってベストなことをしようとしているんだから、俺たちにできるのは、彼らが勝つことを願い、それを応援することだけなんだ。俺はそう考えている。シアトルは彼が今までしたこと全てに声援を送るべきだと思うよ。彼はこのコミュニティーにスーパーボウルをもたらし、そういういろんなタイプのものをもたらした。アメージングな男だよ」
妻のシアラと共に、ウィルソンはシーホークスに所属した10年の間、シアトルのコミュニティーに大きく貢献したことで知られている。彼はただのフランチャイズQBではなく、時間を取って病院の子どもたちを慰問するスターアスリートだった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック中、ウィルソンは食料不足に対処する活動を強化し、個人的に『Feeding America(フィーディング・アメリカ)』に100万食の食事を提供することを約束し、『Wheels Up(ホイール・アップ)』と手を組んでパンデミック中に増す食料不安に対処するイニシアチブを立ち上げた。
こうした努力が認められ、ウィルソンは2020年のウォルター・ペイトンNFLマン・オブ・ザ・イヤーに選ばれている。それは、ウィルソンがシーホークスを2度のスーパーボウルへと導き、そのうち1度で勝利した以上に大きな意味を持っているというのがロケットの考えだ。
「ラッセル・ウィルソンは常にコミュニティーへの奉仕を優先してきたが、今年、彼はそれが最も必要とされた時にチャレンジに立ち向かい、乗り越えてみせた」と受賞の発表後にコミッショナーのロジャー・グッデルは声明の中で述べている。
ロケットは7年のキャリア全てをシーホークスで過ごしているベテランで、NFLで影響力を持つ選手になれたのはウィルソンのおかげと言ってもいい。彼はこれからウィルソン抜きで同じ生産レベルを維持する方法を見つけなければならず、今は新たなスターター、ジーノ・スミスのためにルートを走る準備をしているところだ。
チームの攻撃キャプテンの役割をウィルソンから引き継いだロケットは、胸に新たなパッチを付けて試合に臨むことになる。ウィルソンの代わりがそう簡単には務まらないことを彼は理解しているが、フレッシュなスタートを望んだウィルソンにシアトルがつらく当たらないことを願っている。
「他の人の発言や行動をコントロールすることは俺にはできないから、どうなるかは全く分からない」とロケット。「でも俺は彼に会ったら、ハグして話をするよ。このゲームだけじゃなく、残りのシーズンと彼のキャリアの全てにおいて幸運を祈っていると伝えたい。そしてフットボール以外のこともいろいろと話したいと思っている」
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