KRターピンには“デビン・へスター効果”があると信じるカウボーイズ
2022年09月08日(木) 13:16ダラス・カウボーイズのキックリターナー(KR)ケボンタエ・ターピンはロサンゼルス・チャージャーズとのプレシーズンゲームの前半に、爽快なロングリターンで2回もタッチダウンを決め、NFL内で注目を集めた。
カウボーイズのスペシャルチームコーディネーターを務めるジョン・ファーゼルは今週、無防備な相手に対する秘密兵器として実際の試合で起用する前に、ユナイテッド・ステイツ・フットボール・リーグ(USFL)のMVPがそのダイナミックな能力を発揮してしまったことを嘆いた。
「プレーを決めた時は“よし、良くやった!”と思ったんだ」とファーゼルは『Cowboys Wire(カウボーイズ・ワイヤー)』に話している。「でも次の瞬間、“しまった、これで他のチームにマークされるようになってしまう”と思ったね」
ファーゼルはこう続けている。「トレーニングキャンプの最中に契約したわけで、もしかしたら彼に何か隠された才能があると期待していたのかもしれない。ない可能性だってあった。秘密はばれてしまったけど、彼は活躍してくれると思っている」
ターピンの課題は、現地11日(日)の夜に行われるタンパベイ・バッカニアーズとの開幕戦を皮切りにシーズンが始まる中で、プレーメーカーとしての役割を果たし続けることだ。だが、少なくとも、このリターナーの能力によって相手は、26歳のターピンがいる先にキックをしようとする際にためらうことになるだろうとファーゼルは考えている。
「シカゴ・ベアーズでの“デビン・へスター効果”について何度も話し合っている」とファーゼルは述べた。「彼らのブロッカーたちは、自分たちがボールを手にする度に得点できる選手がいることを知っていた。私たちはたくさんの動画を見てきて、へスターのタッチダウンリターンはすべて確認済みだが、彼のために働いたブロッカーたちの執念ははっきりと見て取れる。リターナーとブロッカーがお互いを高め合い、信頼している時に生まれる関係は見事だ」
「ターピンのような選手がバックフィールドにいれば、ブロッカーたちのモチベーションも上がるだろう」
NFL史上最高のリターナーの一人であるヘスターと誰かを比較することは無謀であり、たいていの場合は良い結果をもたらさない。しかし、インドア・フットボール・リーグ(IFL)、ファン・コントロールド・フットボール、スプリングリーグ、ヨーロッパリーグ、USFLを渡り歩き、カウボーイズにたどり着いたターピンのような選手にとって、へスターと比較されることは、このリターナーがNFLにインパクトを与えられるだけの武器になれるというファーゼルの信頼の表れだと言えよう。
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