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ビルズ戦の大敗は「屈辱的な経験だった」とラムズHCマクベイ

2022年09月09日(金) 17:47


ロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイ【AP Photo/Ashley Landis】

ハリウッドのオープニングナイトのような華やかな雰囲気の中、ディフェンディングチャンピオンはスーパーボウルのタイトル防衛を狙うシーズンの開幕戦で大敗を喫した。

現地8日(木)夜、ロサンゼルス・ラムズはバッファロー・ビルズに31対10で敗れて意気消沈している。2022年のスーパーボウル優勝候補の本命が2021年スーパーボウルの覇者を撃墜し、その力を誇示してみせた。

試合後、ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイは「準備が整っていなかった。準備に対して誇りを持っているし、自分の責任だと思っている」と述べている。「もっとうまくやらなければならなかった。自分が下した決断の中には、選手たちを良いポジションに配置できなかったと思うものが多くあった。これは屈辱的な経験だったが、私たちはつながりを保ち、内側に目を向け、前に進むためのより良い仕事をするつもりだ。しかし、まずはビルズを称賛する。それから、適切に前進するために、そうしたマインドセットとメンタリティを持たなければならないことを理解しなければならない」

ビルズがラムズに勝つこと自体は想定の範囲内だったが、圧倒的な差のついた最終スコアは間違いなく驚くべきものだった。これは歴史に残る大敗だったと言える。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、今回の21点差はスーパーボウル王者がシーズン初戦でつけられた点差として過去2番目に大きいものだという。ボルティモア・レイブンズは2013年、スーパーボウル王者として臨んだシーズン初戦でクオーターバック(QB)ペイトン・マニング率いるデンバー・ブロンコスに22点差で敗れたとのこと。この日、タッチダウンパスを7回決めてレイブンズを苦しめたマニングは、最終的にブロンコスをスーパーボウル出場に導き、AP通信NFL最優秀選手賞(MVP)を受賞した。一方のレイブンズは8勝8敗でシーズンを終え、プレーオフにも進出していない。

木曜夜、当時のマニングのように並外れた成績を残したわけではないが、ビルズのQBジョシュ・アレンはランとパスの両方でラムズを打ち負かした。今回の試合で合計4得点を挙げたアレン。彼がパスとランの両方でタッチダウンを決めた試合は通算21試合になった。トータルで413ヤードを稼いだビルズは試合後半に21点連続で得点し、一度もパントを蹴ることなく試合を終えている。

一方で、わずか243ヤードしか稼げなかったラムズ攻撃陣は、一度も調子を合わせられずに3回のターンオーバー、7回のサックを喫した。また、ランニングバック(RB)キャム・エイカーズがキャリー3回で0ヤード、オフシーズンに鳴り物入りで加入したワイドレシーバー(WR)アレン・ロビンソンがターゲット2回中キャッチ1回という記録に終わったことも、不可解さを増している。

マクベイHCは「ああ、今夜はあまりリズムに乗れなかったから、何かを得るのは難しかった。アレンをもっと参加させたいし、もっと多くの選手を関与させたい。全体的に、うちにとってはタフな夜だった」と明かした。

もちろん、1敗しただけで慌てる必要はまったくない。

それでも、今回の出来事はマクベイHCとラムズにとっては未知の領域だ。ヘッドコーチに就任してから毎年、シーズン初戦で勝利をもたらし、すでに輝かしいキャリアを歩んできたマクベイHCだが、今回の敗北によりシーズン初戦の戦績は5勝1敗となり、キャリアで初めて勝率.500を切っている。

しかしながら、いつものようにマクベイHCは試合に負けた責任を自ら負っている。

「要するに、実力を発揮させるための準備において私が十分な仕事をできていなかったということだ」と強調したマクベイHCはこう続けた。「私たちには16試合が残されており、今夜勝っていたとしても、このような屈辱的な経験をしたとしても、これから自分たちができることに信念と自信を持っている。自分たちを奮い立たせ、自分たち自身を見つめ直し、自分たちの役割の枠組みの中で、全員がより良くできることに責任をもち、正しい方法で前進していく。私はそういう方法しか知らない」

今後1週間、ラムズに対する疑問の声が尽きることはないだろう。10日後にSoFiスタジアムで行われるアトランタ・ファルコンズ戦で、ラムズはその答えを出し始めることができる。

【RA】